はじめに

年金の繰り上げ受給の2つのデメリット

相談者様も理解されていますが、年金を繰り上げ受給、いわゆる前倒しにして受給する場合のデメリットとしては、相談者様が行ったシミュレーション結果によれば、77歳以降に受給できる総額は少なくなってしまうと言うこと。つまり、長生きをするほどに、受給できる総額は減ってしまうことになります。

その他のデメリットとしては、「事後重症による障害年金」と言って、障害認定日には障害年金に認定されなかったものの、その後になって障害が悪化した場合には再請求できる年金に影響があるということです。本来であれば65歳まで請求できるのですが、繰り上げ受給を請求すると、65歳前でも、その時点で以降の請求はできなくなります。

現在、相談者様は通院中のようですが、このような身体的な不安も考慮する必要があります。

定年後の収入減を見据えて支出のスリム化を

年金の繰り上げ受給のデメリットとともに考えて欲しいのが、毎月の支出についてです。

支出の内訳を拝見すると、食費8万円、お小遣い14万円となっており、手取り額72万円の30%強を占めています。おそらく、夫婦2人分の金額かと思います。年収から考えられるご主人の立場はそれなりにお金がかかるかと思いますが、もう少し、下げられないかを考えて欲しいと思います。

ご主人が定年した後は再雇用の予定とのとですが、収入の低下は必至と思われます。今から、現状よりも少ないお小遣いに慣れておき、浮いたお金を貯蓄に回すようにしてはいかがでしょうか?

食費に関しても同じです。外食費も含まれているのかと思いますが、もう少し抑えるよう外食の回数を減らす、食材の使い回しを考えるなど検討してみてください。

相談者様はシミュレーションするなど、しっかりと管理されていますので、使途不明金はないとは思いますが、万一、家計の中で使途不明金があるようでしたら、そのような流れが分からないようなお金を出さないような工夫が必要です。

また、保険料は1.4万円となっていますね。こちらは医療保険の保険料かと思われますが、年齢を重ねることで通院する回数は増えていくことが考えられます。入院日額は最低でも6000~8000円はついていると安心です。もし、不足があるようでしたら、見直しをお勧めします。

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