新型コロナウイルスの感染拡大による、金融市場の混乱や経済収縮への対応で始まった金融緩和が強化されてきています。

日本銀行は3月の金融政策決定会合でETF(上場投資信託)の買い入れ額を年12兆円へと倍増させ、4月には国債の買い入れ上限を撤廃するなどの追加緩和に動きました。さらに、5月も中小企業の資金繰り支援のための資金供給策を導入するなど追加策を打ち出しています。


超金融緩和は長期化へ

欧州では6月4日に、欧州中央銀行(ECB)が追加緩和を決めています。政策金利を据え置く一方、3月に新型コロナウイルス対策として導入したパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模を6,000億ユーロ(約72兆円)増額し、1兆3,500億ユーロ(約162兆円)に拡充しました。また、買い取り期間を2021年6月末まで半年延長し、域内経済への支援を強化しています。

米国では米連邦準備理事会(FRB)が、6月9~10日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを年0~0.25%で据え置くことを決定。

資産購入は少なくとも現行ペースを継続するとし、米国債で月間約800億ドル(約8.5兆円)、住宅ローン担保証券(MBS)で月間400億ドル(約4.3兆円)増加させます。

また、実質ゼロ金利政策を2022年末まで維持するとの見通しを示しました。市場では今回会合で米国債利回りに特定の目標水準を置くYCC(イールドカーブ・コントロール)の導入を決めるのではないかとの見方もありましたが、導入は見送られました。

ただし、パウエルFRB議長はYCCについての議論を継続すると述べており、FOMCが年内にYCCを採用する可能性もありそうです。今後も超低金利が継続しそうです。