はじめに

米国では先週までで4〜6月期の決算発表がおおむね峠を超えました。コロナ禍での米企業業績は、前年同期と比べて大幅な悪化となりましたが、事前の市場予想は大きく上回りました。株価との関係を見る上では、あくまでも市場予想との比較が重要で、そうした観点では良好な着地と評価できます。

一方、日本では今週末にかけて決算発表は佳境を迎えます。決算内容への反応次第では、株式市場で上下に振れやすい相場展開が予想されるため、注意が必要です。


データが「日本株の出遅れ」象徴

7月の日本株は、国内で新型コロナウイルスの感染が再拡大を見せたり、為替の円高進行が顕著になったりするなかでも堅調さを維持しました。そうした底堅い相場展開からは、ワクチン開発の進展に期待を寄せながら、「with コロナ」のもとでの新常態を受け入れようとする投資家心理の変化を垣間見ることもできます。

しかし、昨年末との比較で気になるのは、世界における日本の株式時価総額の割合(時価総額ウェイト)が低下している点です。同じ期間で、米国や中国などの割合が上昇しているのとは対照的で、日本株の出遅れを象徴するデータといえるでしょう。

1 昨年末と比較した世界における時価総額割合の変化

日本市場の存在感が低下しつつあることの背景として、これといった決定的な要因は見出しにくいものの、消費増税のダメージが癒えないなかで起きた新型コロナのパンデミックが、少なからぬ影響を与えている点は疑う余地もありません。

また、日本株にとってはオリンピックの延期がマイナスに作用した可能性は十分に考えられます。そして何よりも米国でのGAFA(アルファベット、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム)のような成長企業の不在が挙げられると思います。

果たして、日本株の地盤沈下がこのままズルズルと進んでいってしまうのでしょうか?この問いに対する答えは、日本株の競争力や将来の成長力に依存する側面も大きいので、一朝一夕に結論は導き出せそうにありません。