はじめに

市場は約2か月半の沈黙後、再開

市場では、4月6日に東証マザーズにIPOした松屋アールアンドディ(7317)を最後に、約2カ月半もの間IPOは行われませんでした。沈黙期間を経て、6月26日に東証マザーズ上場の画像認識ソフトウェアの開発を手掛けるフィーチャ(4052)を皮切りにIPOが再開されました。

再開から8月11日までに15銘柄がIPOしました。沈黙期間前の初値不振とはうってかわり、15銘柄の初値はすべて公開価格を上回りました。単純平均で、初値は公開価格の3.3倍となりました。

なかでも、ともに東証マザーズへIPOを果たした、フィーチャ、ITエンジニアの派遣等を営みますブランディングエンジニア(7352)の2銘柄は、IPO初日から3日目に、公開価格に対してそれぞれ9.1倍、6倍の初値を付けました。

再開後の初値が高騰した理由

初値が高騰した理由として、約2カ月半ぶりにIPOが再開されたこと、資金吸収金額が10億円未満の少ない銘柄が多かったことなどが考えられます。また、3月期本決算を発表した多数の企業が、通常は同時に公表する今期業績予想を未定としたことも背景にありそうです。

なぜなら、IPO銘柄は今期業績計画をすべて開示しているからです。さらに、堅調な業績計画であることも投資家の買い安心感を誘った一因ではないでしょうか。

一方、セカンダリーは冴えない展開が散見されます。IPOが再開から、7月31日上場の日本情報クリエイト(4054、東証マザーズ)まで14銘柄について、初値を100として、終値を指数化した終値を指数化した単純平均のグラフを見てみます。8月7日にIPOしたティアンドエス(4055、東証マザーズ)は初日に初値が付かなかったために、含めていません。

3 終値指数化グラフ

このように、終値を単純平均した指数は右肩下がりでした。IPO後しばらくは、需給優先で株価が形成されやすく、IPO銘柄個々の実力を推し量れていないのかも知れません。