はじめに

需要回復の恩恵を受けそうな日本企業は?

当然、自動車需要が回復してくれば影響を受ける日本企業があります。今回はその注目企業としてファナック(6954)を取り上げてみたいと思います。

同社の売上の7割近くを占めるFA(生産工程自動化システム)事業とロボット事業からは、主に自動車産業へ製品が出荷されています。同社のFA事業は、工作機械の稼働や加工精度をコンピュータ制御するCNC装置を供給しており、世界トップ(シェアは世界5割、国内7割)です。さらに、産業用ロボットの作業制御を行うサーボモータも扱っています。また、ロボット事業は自動車工場の現場で使用される大型ロボットの取り扱いが中心です。

2020年4~6月期の業績は新型コロナ感染症の影響で減収減益でしたが、そのなかで自動車業が動き始めた中国の売上や受注は増加しています。期初計画には想定外の事態だった模様で、同社は上期の売上や利益を従来予想から、上方修正しています。

今後も米中のいわば国策による自動車産業の回復が想定される現在、同社業績の収益環境は、徐々に改善し始めた模様です。下期以降も順調な収益増加が予想されます。今期は大きく減収減益としている会社計画に対して業績の上振れが予想されますし、来期以降は新型コロナ感染症の影響が緩和するなど、外部環境の改善もあって業績成長が続く可能性が高そうです。

<文:投資調査部 西川裕康>