はじめに

「公式戦29連勝」という前人未到の記録を樹立した史上最年少棋士・藤井聡太四段。その記録もさることながら、「勝負に必要な集中力はどこで培われたのか?」という生い立ち・教育法に幅広い関心が寄せられています。

なかでも、ひときわ注目が寄せられているのが、藤井四段が入園した地元の幼稚園が取り入れていたという「モンテッソーリ教育」。

英国のウィリアム王子ほか、各界の著名人も多く受けているというこの教育法は「大人は子供を『知る・見守る・ときどき助ける』ことに徹し、能力を伸ばす」という特徴を持っています。

では、モンテッソーリ教育のポイントを『モンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方』(神成美輝 著/百枝義雄 監修)から、いくつか簡単にみてみましょう。


大筋は「観察、発見、見守る」にある

「あれをさせたい、これをさせたい」とばかりに、習い事や幼児教育を詰め込む人がいます。場合によっては、生まれる前から計画を立てている人もいるでしょう。

しかし、当たり前と言えば当たり前の話ですが、「親の関心」と「子供の関心」は違うもの。いくら親が希望していても、子供の興味を無理やり捻じ曲げることはよくありません。

たとえば、0歳児が「2つあるガラガラのうち、いつも同じ方を選ぶ」ことがあるように、子供はどんなに小さくても「自分で選ぶ」ことができるのです。

それはおもちゃや服の選び方だけではなく、興味・関心の行き先まで何に関しても言えること。子供の能力を伸ばしたいなら、「まずは子供を観察。その後、どういうものに興味を持ちやすいのかを発見したら、あとはそれに取り組むのを見守る」ことが大事です。

親がすべきなのは「選択肢を用意して、待つ」こと

親が子供の選択を見守るにあたってすべきことは「選択肢を与える」ことになります。子供が小さいうちなら2択、成長するにしたがって選択肢を増やすといいでしょう。

「選択する」ということは考える力を育むことにつながります。逆にそれができないと「どうしたらいい?」と判断をゆだねるばかりになり、自主性が養われません。

また、子供の成長を考えるうえでは選択した結果そのものではなく、「選択する」という行為そのものに価値があります。モンテッソーリ指導者の資格を持つ神成美輝さんは、次のように述べています。

子供がいつも同じ服しか着ないのも、選択の結果です。全身ボーダーの子がいれば、シャツ、ズボン、靴下、パンツ、全身レインボーの子も! そんな時にどんな声かけをしたら、子供を伸ばすことができるでしょう。


それは、「全部レインボーにできたね」です。


全部そろえられたことがすごい。そこをほめてあげましょう。実際に、小学校に上がる前の子供たちは、変わった組み合わせの洋服を着ている子が多いものです。そのことについて、ママはあまり気にしなくてOKですよ。


それでも気になるようならば、子供が洋服を選択する前に、あらかじめママがある程度着てほしい洋服を何パターンか選別しておきましょう。そうすれば、子供もすんなりママが着てほしい洋服を選んで外に出かけることができるでしょう。


モンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方』(神成美輝 著/百枝義雄 監修) P116-117より

また、子供が自分で何かを選んで取り組み始めたら、大人は子供から助けを求められない限り、見守りに徹することが大事です。

たとえば、最初に道具の使い方を教え、子供の使い方が間違っていたとしてもすぐに教えてはいけません。

親からすると、すぐ正しい使い方を教えてあげたくなるものですが、ここで教えてしまうと子供が自分で試行錯誤する機会を奪ってしまいます。自分が何かをやってるところに横からダメ出しをされると嫌になるのは、大人も子供も一緒なのです。

「失敗する」「間違う」ということは、成長の過程でみれば大事な経験です。大人は焦らず、見守ってあげましょう。

[PR]NISAやiDeCoの次は何やる?お金の専門家が教える、今実践すべきマネー対策をご紹介