はじめに

先回りは禁物 “察しが悪い”親になろう

「待つ・見守る」に徹するということは、横から手出しをしないのと同時に「先回りしない・要求を察しない」ということでもあります。

たとえば、飲み物がほしいときに子供が目でうったえてくることがあります。しかし、このときに親が察してお茶をだすことは、子供の「意思を自分で伝える機会」を妨げるものです。

まだ言葉をはっきりとしゃべることができないくらい小さい子の場合は「飲み物ほしいの?」と質問して「うん」と答えたら用意する。ある程度大きい子ならきちんと「お茶がほしい」と言うのを待つなど、意思を伝える訓練をさせることも、子供の成長にとっては大事なことなのです。

ここでは簡単なポイントをピックアップして紹介しましたが、モンテッソーリ教育の根幹は「子供の自発的な成長を妨げないよう、見守る」ことにあります。このほかにも成長を促すために親が心得ておくべきことがありますが、まずはこうした小さなことから始めてみてはいかがでしょうか。

モンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方』神成美輝 著/百枝義雄 監修


モンテッソーリ流子育てとは、子どもの「敏感期」を知って(知る)、観察して(見守る)、適切に働きかける(ときどき助ける)、という欧米で実績のある子育てメソッド。特定の能力開発のために、環境に対して「敏感」になる時期(敏感期)の対処法を教える。

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