はじめに

日本人の約9割(88.7%)が「生命保険」や「医療保険」など何かしらの保険に入っています。

この数字は、諸外国と比較するとかなり高い割合です。にもかかわらず、保険に嫌悪感を抱かれている方、もしくはご自身の加入内容を理解されていない方が大半です。

ではなぜこのような状況になってしまっているのか、「そもそも保険ってなんのために入るのか」の本題に入る前に、まずは時代背景から簡単にお話していきます。

※生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査(速報版)」参照


保険の始まり

福沢諭吉が、著書「西洋旅案内」で日本に初めて生命保険を紹介しました。ちなみに「西洋旅案内」は1867年に渡米した経験をもとに書いた書物です。そのわずか十数年後に日本初の生命保険会社が設立されます。その生命保険会社は後の「明治生命」です。

諸説ありますが、「保険」は中世ヨーロッパで同業者組合である「ギルド」において、ケガや病気で働けなくなった人や残された遺族を助けるためにはじまった、また、長い航海へ向かう船乗り達が無事に帰って来られるか賭けをしたことがはじまり、などという説もあります。

では、なぜ福沢諭吉は「保険」を日本に紹介したのでしょうか。

『其大趣意は一人の災難を大勢に分ち僅の金を棄て大難(たいなん)を遁(まぬが)るる訳にて』『西洋旅案内』著:福沢諭吉 引用

意味は「(保険の)大きなその目的は、一人の災難をみんなで分け合い、少しのお金を捨てて、大きな災難からのがれよう。一人でリスク(死亡や病気)を背負うと、大変な負担がかかるところ、みんなから少しずつお金を集めて、その負担を減らし、助け合おう」ということです。

相互扶助(助け合い)をすることで、皆が安心して暮らせる良い制度だと感じ、紹介したのではないでしょうか。

生命保険会社が「●●株式会社」だけではなく「●●相互会社」となっているのはそのためです。

つまり保険の本来の目的とは【リスクの軽減・助け合い】です。「掛け捨ては損だ」「お金が戻ってこないなんてもったいない」などいう方もいますが、そもそも「得をする」という考えに元づいてはいないことが分かったのではないかと思います。

損をするから嫌い?

本来の目的【リスクの軽減・相互扶助】はなんとなく理解できましたでしょうか?

「そもそも保険って何のために入るの?」の解としてはみんなで助け合いをするため(自分も助けてもらうため)です。

例えばここにAさんがいます。その世帯の収入はAさんが支えています。奥さんは専業主婦、子供も生まれたばかりでローンも抱えています。そのため貯蓄はあまり多くありません。将来的にも子供の教育費がかかるので、頑張って貯蓄をしようと節約中です。

そんな中、Aさんにガンがあることが分かりました。治療をするため入院して、手術を受けます。もちろんその期間は仕事ができません。奥さんも小さなお子さんを抱えながら、Aさんの闘病生活を支えるためてんてこ舞いです。

国の健康保険や、社会保障制度を使ってもどうしても足が出てしまいます。幸いにも早い治療が功を奏し、Aさんは回復してきています。とはいえ、抗がん剤治療は続けねばならずその都度会社をお休みします。体調にも波があるので今までと同じように仕事はできず、収入が下がってしまいました。

とはいえ奥様がパートにでようにも、Aさんと子供のお世話で難しい状況。貯蓄は徐々に減っていき、ローンも苦しくなってきました。

そんなときに保険に入っていたらどうでしょう。仮に、医療保険(生前給付保障付き)に加入しているとします。入院・手術の給付金と合わせて、ガンと診断されたことによる生前給付(一時金)が支払われました。

給付金は非課税なので、証券に記載されている金額がそのまま手元に届きます。その給付金を使い、治療に専念・また一部は減ってしまった収入の補填として使い
ます。

月数千円の保険料で何倍もの給付金や保険金を受け取ることができます。ご自身が毎月数千円の貯蓄をしていたとしても、なかなかお金が増えません。

ではなぜそれだけ多くの給付金を貰うことができるのでしょう。先ほど出てきた【相互扶助】のおかげです。日本国民全員からたった1円を集めたとしても、1億2650万集まるのです。