はじめに
あおり運転に対し、警察に救援要請が可能
新製品となる「ドライブレコーダー+」は通信機能を搭載し、JAF(日本自動車連盟)やヘルプネットと連携します。ボタンを押すだけ(または自動)でコールセンターに接続し、事故や車両トラブル、またあおり運転を受けている際にも警察や救急、そしてJAFのロードサービスへの救援要請を行うことができます。
JAFやヘルプネットと連携することでボタン1つで救援要請等を可能にします
本来ドラレコは事故の際の証拠保全のために活用されるものでしたが、これからは事前に起こりうるトラブルにも対応できる商品が求められます。
またヘルプネットに関してはこれまで国産車を中心に一部の車種に純正装着されていましたが、基本後付けはできません。しかしこの商品の場合はドラレコとの連動も含め、事故や急な体調の悪化、車両故障などにも後付けでサービスを付帯することができます。
ちなみに後述する料金にはコールセンターとの通話料も含まれていますので定額で使うことができます。
通信をフル活用して安心をプラス
この「ドライブレコーダー+」は通信を活用することで大きく3つの機能を使うことができます。
まず冒頭にも述べた「緊急通報機能」です。トラブル発生に対し、ボタンを押すか、または状況に応じて自動でコールセンターにつながります。
しかし実際事故を経験したドライバーならわかると思いますが、その時は平静を保つのが難しく、自分の名前や事故の起きた場所すらうまく伝えることができないケースもあります。
このドラレコは位置情報やユーザー名、車種なども自動的に送信されるので細かな説明は不要です。これらの状況からコールセンター側から警察、消防、JAFロードサービスへの連絡を行ってくれるので何よりも迅速な対応が可能になります。
2つめは「見守り機能」と呼ばれるもので事前に登録することで万が一のトラブルに対し、家族などにLINEやメールで自動的に連絡してくれる機能です。
そして3つめが「事故防止機能」です。ドラレコ自体にもADAS(運転支援システム)に近い機能が搭載されていますが、今回パイオニアが開発した「インテリジェント・パイロット」という機能が働きます。
クラウド技術によって過去13年にわたり蓄積してきた交通データ(プローブデータと呼びます)や全国60万以上の事故リスク地点を算出します。さらにAIを活用することで天候や時間帯、さらにドライバーの運転傾向まで分析し的確な注意喚起を行ってくれます。
昨今のドラレコにもこれらの警告機能は搭載されていますが、いつも同じ場所でメッセージが流れるので“警告慣れ”してしまうケースがあるとのこと。しかしこの機能を搭載することで同じ場所を走っても本当に必要な時のみ効果的に警告を出すことが可能になりました。