はじめに

親に頼りすぎていないか、ふりかえろう

相談者さんはもう40歳になろうかという大人です。ご実家住まいという点は、住居費の節約という意味が大きいのかと思いますが、生活や相談者さんが学ぶための費用を支払い続けて貰っているということは、毎月の収支が赤字であることより問題だと感じます。ご両親も子離れできていないのでしょうが、相談者さんも親離れしていません。その関係性をまずは正常に戻していきましょう。

子どもが困っていれば助けてあげたいと思うのが親心。ですが、それにいつまでも甘えてしまうと、やがて親の老後資金が食いつぶされ、相談者さんが親の生活費を負担することになったり、収入が追いつかなければ共倒れのようになってしまう可能性すらあります。ご両親に金銭面で頼っていて、何とかなるだろうと思ってしまうから、分割払いをするほど高額なエステの契約をしてしまったり、欲しい欲求が抑えられずにクレジットカードで買い物をして、支払いをリボ払いなどで先延ばしにしたりということをしてしまうのだと考えられます。

よく考えれば、自分の収入では支払いきれない支払い計画だと気が付くはずなのに、どこかで甘えが生じてしまっているのです。もう、自分の支出は自分で責任を持つという覚悟で生活しなければ、この先金銭面での改善は難しいでしょう。厳しいようですが、今一度、今の暮らし方、親、お金の考え方などと向き合ってみましょう。

リボルビング払いを安易に使うと、返済が終わらない

リボルビング払いは、分割払いと異なり、クレジットカードの返済額を一定にする支払方法です。たとえば毎月の返済額を1万円に設定すれば、9月に3万円の服を買い、10月に5万円の家電を買っても、毎月の返済額は1万円のままです。

利用額が増えても返済額が一定で増えないため、「家計にやさしい」「支払い計画が立てやすい」などと勘違いしがちなのですが、リボルビング払の金利手数料は約15%と非常に高い場合が多いもの。単純計算すると、100万円をリボルビング払いで利用した場合、1年間の利息は約15万円。つまり1か月で1万2,500円の利息負担をしなくてはいけないことになりますから、月の支払いが2万円の設定であれば、そのうち元金の返済額は月に7,500円にしかならないのです。

毎月支払って元金が減ったり、更にリボルビング払いを利用して元金が増えることもあるので今の計算は例えばの話ですが、利息が高くなかなか元金が減らない仕組みであることを理解いただきたいです。

また、エステも割賦払いを利用しているようです。利息が上乗せされていたり、金額に含められていて高上りになり、支払総額はエステのみの価格よりも多くなっているはずです。

このように分割払いなどを当たり前のように利用していると、家計の全体像が把握しにくく、金利や手数料といった余分な支出をかなり負担していることも自覚できないのかもしれません。毎月赤字だと言っている状況の下では、このような金利、手数料などもできるだけ支出したくないものです。財布から簡単に支払えないものを手に入れるときはどのようにすべきか、今一度考えてみましょう。焦らずとも、貯めて購入するなど方法はあるはずです。

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