はじめに
本当にオンライン化すべき対象とは?
調査では、「その他」を除いて18の選択項目を用意しました。それらの選択項目ごとに、「オンライン化が進んで欲しい」比率から「オンライン化を進めない方が良い」比率を引いて、その差が大きい順に並べたのが以下のグラフです。(n=766)
1位は、「行政機関の各種手続き」でした。「オンライン化が進んで欲しい」と思う人は多く、「オンライン化を進めない方が良い」と思う人は少ないことから、「行政機関の各種手続き」は積極的にオンライン化を進めるべき項目であることがわかります。
しかしながら、全体を見渡すと「オンライン化が進んで欲しい」比率が「オンライン化を進めない方が良い」比率を上回っている項目は5つしかありません。あとの13項目については、「オンライン化を進めない方が良い」と思っている人の方が多いということです。
生活周りにおいては、リアルな場よりもオンライン化した方が良いと言い切れるものは実は少ないのかもしれません。むしろオンライン化は、コロナ禍のようなケースを想定し、緊急避難措置として検討することがポイントになりそうです。
ニューノーマル(新常態)への移行は避けることができない時代の流れです。しかしながら、闇雲に何でもオンライン化することが必ずしも望まれている訳ではありません。必要性やメリットなどを総合的に判断しながら、適切な目的と優先順位にもとづいてオンライン化を進めて行くことが大切なのだと思います。