はじめに

新興企業投資を中心に高実績

では、過去5年間でどのようなファンドの運用成績が良かったのか。ファンド名を列記してみましょう。

1位 DIAM新興市場日本株ファンド(アセットマネジメントone)
2位 東京海上ジャパン・オーナーズ・株式オープン(東京海上アセットマネジメント)
3位 日興グローイング・ベンチャーファンド(日興アセットマネジメント)
4位 MHAM新興成長株オープン(アセットマネジメントone)
5位 小型株ファンド(明治安田アセットマネジメント)
6位 SBI中小型成長株ファンド(SBIアセットマネジメント)
7位 SBI小型成長株ファンド(SBIアセットマネジメント)
8位 新成長株ファンド(明治安田アセットマネジメント)
9位 日本新興株オープン(日興アセットマネジメント)
10位 新光日本小型株ファンド(アセットマネジメントone)

ここに取り上げた10本のうち9本が、ファンド名に「新興株」、「中小型株」、「ベンチャー」という単語を盛り込んでいます。いずれのファンドも新興株や中小型株、ベンチャー企業の株を組み入れて運用するタイプです。

新興株や中小型株は、総じて値動きは日経225平均株価に採用されている大型株に比べて大きくなります。
たとえば5年の運用成績がトップだったアセットマネジメントoneの「DIAM新興市場日本株ファンド」の期間別騰落率を見ると、過去5年の騰落率は82.8%ですが、過去1年の騰落率は91.2%です。

過去の基準価額の推移をグラフで見ると分かりますが、この1年間で基準価額が急伸しています。ちなみに、日経225平均株価に連動するインデックスファンドの過去1年間騰落率は7.9~8.4%ですから、アクティブファンドの中には、インデックスファンドではとても太刀打ちできないほどのハイリターンを実現するものもあるということは、事実として押さえておくべきでしょう。

ただその一方で、運用成績がボロボロのアクティブファンドもあります。インデックスファンドの中で、過去5年騰落率の年平均が最も低いのは、東証株価指数連動型の年4.4%で、これよりも悪い運用成績のアクティブファンドは全部で94本あります。

このうちマイナスリターンのファンドの本数が過去5年騰落率で8本、過去3年騰落率で80本もあります。
当然、この手のファンドを選んでしまった投資家もいるわけですが、アクティブファンドに投資するならば、この手のダメファンドを買わないように、自分なりのスクリーニング基準を持つ必要があります。

【後半】なぜアクティブファンドを買うの?投資信託はどうやって選べばいいのか

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