はじめに

あなたはイヌ派? ネコ派?

いつの時代も盛り上がる“イヌ・ネコ論争”。そこに今、新しい戦いの火蓋が切られました。

ある調査結果によると、「イヌ派とネコ派の平均年収に約90万円の差が生じた」というのです。年収で勝るのはイヌ派の男性たち。

この結果を受け、ネコ派勢力はなにを思うのでしょうか?


あなたはイヌ派? それともネコ派?

まずはこちらのデータをご覧ください。

これは共働き志向の男女を対象にした婚活サイト『キャリ婚』が、さまざまな価値観を測るため、会員登録時に実施したアンケートの結果です。対象となったのは男性会員694名(2017年7月時点)。約半数となる48%が「犬が好き」と回答しています。

同サイトに登録する男性の平均年齢は36歳。そして彼らの平均年収は約642万円と、国税庁が行った調査による男性の平均年収514万円を大きく上回ります(平成26年度民間給与実態統計調査)。

それもそのはず、「仕事に没頭しているうちに気がついたら周りは結婚していて……婚活を始めました」と語る男性会員が多く、現在「裁量権のある仕事をしている方が多いのが特徴」(運営談)なんだそう。

さて、ここからが今回の本題です。

イヌ派・ネコ派、平均年収に90万円の差

上記アンケートに基づいて会員男性をイヌ派・ネコ派に分類し、それぞれの平均年収を出した結果、なんとイヌ派がネコ派よりも約90万円高いという数字が。イヌ派は624万円、ネコ派は537万円になりました。

もちろん正確な比較を行うためには、母数の違いの問題や数名の会員が大きく数字を引き上げているといった可能性を捨てきれませんが……90万円というのは大きな差です。

「ネコ派」男性に聞いてみた

年収だけを見て婚活を行うわけではありませんが、この調査結果を、とても単純に捉えると「結婚相手にはイヌ派のほうが向いている?」という仮説を立てることもできます。

この状況を、ネコ派男性たちはどう思うのか? 実際に聞いてみました。

「イヌ派の人たちのほうがちゃんとしてそうですよね」(34歳・未婚・デザイナー)


「どちらが結婚に適しているかというと、それはイヌ派のほうが……」(34歳・未婚・広告)

まずはネコ派未婚男性たちの気弱な声。2人で家庭を築いていくという夫婦のイメージに合致するのは“イヌ派の性質”と認めている人が多い様子。

しかし、既婚男性たちからは「ネコ派パートナーは居心地がいいぞ」という意見が。

「互いに自立した存在でありたいと考える方にとって、ネコ派のパートナーは最適な選択肢だと思います」(30歳・既婚・エンジニア)


「自分の時間を大切にしたい人にとっては、ネコ派男性のほうがいいんじゃないかな。ただ、“勤勉な方”がイヌ派に多く、仕事も熱心にこなすから年収が……というのはわからなくもないです(笑)」(27歳・既婚・企画)


「四六時中ベタベタするなんて、実際はあまりないですよね。ちょうどよい距離感で長くいい関係が続くのは、ネコ派のいいところだと思いますよ」(39歳・既婚・営業)

話を聞いていると、奥さまも「もちろんネコ派です!」という既婚者の方が多数。互いに干渉しすぎない関係性に居心地のよさを感じているようでした。

あとは年収に対する意見も。

「イヌ派平均より、ネコ派の僕のほうが年収は高いですね!(笑)。あと、子供好きですよ。ほら、急に機嫌よくなったり悪くなったりするじゃないですか。ネコみたいだな~と思えるんです。実際にネコを飼っていますが、相手の気持ちを察する力は圧倒的につくと思います」(32歳・未婚・営業)


「年収が高くても結婚できないイヌ派の方はかわいそうですね……」(37歳・秘密・営業)

そもそも「婚活サイトに登録することが、ネコ派にはハードルが高い」と指摘する声もありました。

また、実際にペットとして“飼う”という観点からみると、「イヌは吠えるので賃貸で飼える物件が少なく、相対的に年収も高くなるのでは」という冷静な意見も。

「キャリ婚」を運営するninoyaは今回の結果を以下のように考察しています。

「マイルールで自由気ままなネコと、序列を重んじ、忠誠を尽くすイヌ。共働きを上手にこなしていくためには、ある程度の家庭内のルールが必要です。家族というプロジェクトを遂行するために、“自分の役割”を果たせるスキルは仕事にも生きるということなのか。引き続き考察を続けていきたいと思います」

非科学的ではありますが、性格ともなんらか関係がありそうなイヌ派・ネコ派問題。

話を聞いたネコ派のみなさんが「イヌ派に負けるか!」と快く回答してくれたことが印象的でした。編集部では引き続き、イヌ派からの“勝利コメント”もお待ちしております。

(文:編集部 樫本倫子)

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