はじめに

なんと年下夫割合は30代からは4割超

今回使用したデータは、厚生労働省「人口動態調査」の2018年婚姻データ(初婚同士/同年に入籍し結婚生活に入ったカップル全件)です。
図表2は縦軸が初婚女性の年齢ゾーン、横軸がそのお相手となった初婚男性の年齢が下である(年下夫)割合となっています。

筆者も自分で分析しておいてびっくり仰天、といったところなのですが、20代女性までは2割までに収まっている年下夫との成婚の割合が、30代前半からは35%、39%と4割に近づいていきます。40代では43%、46%と4割を超え、60代前半で一度4割を切るものの、それ以降は圧倒的に年下夫を持つ初婚女性が多く、年上妻だらけ、ということがみてとれます。

ただし、データの見方の注意点として、60代後半以降(年下夫割合が激増)、男女の寿命が関係してくることを考慮しておきたいところです。
男性は女性よりも寿命が短いのです。
厚生労働省「簡易生命表(令和元年)」によると、2019年の日本人の平均寿命は男性が81.4歳、女性が87.5歳と6歳以上の差があります。つまり同じ年齢で結婚しても、男性の方が早く他界してしまうという悲しさがあるために、65歳以降は男性が減少し、お相手人口数的に年下男性から選ばざるを得ない、という話になります。

60歳以上はそもそもの男女の母数差が大きくなってくるため(50代まではほぼ同数です)除外して考えることとしても、男性も女性も変わらず、年齢上昇とともに成婚相手には年下を好む傾向があることが示されているとともに、「でも、年下と結婚できるのは中高年男性の話であって、中高年女性には無理な話だろう?」というのは私たちの思い込みである、ということも示されています。

もちろん、男女とも30代後半からは成婚自体が確率的に非常に難しくなるのですが(図表1ならびにニッセイ基礎研究所HP公開レポート「ニッポンの結婚適齢期」参照)、少ないながらも成婚に至った女性をみると40代では4割以上の女性が年下夫との結婚になっています。

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