はじめに
東京都の独身女性の1カ月の支出額は平均17万1,074円
続いて、1カ月の支出額を見ていきましょう。
総務省の「2019年全国家計構造調査(旧全国消費実態調査)」によると、東京都の女性単身者の1カ月の平均支出は17万1,074円 です。
そのうち、東京等の首都圏では家賃が大きなウエイトをしめる傾向にあります。公益財団法人不動産流通推進センターがまとめた「2020不動産統計集」によれば、東京の賃貸マンションの家賃相場は上昇傾向で、2020年9月までのデータでは、ワンルームの家賃平均は7万3,797円(6万4,074円~8万3,520円)、1LDK~2LDKの家賃平均は10万9,600円(9万3,943円~12万5,257円)です。
月の手取りが26万円で、ワンルームマンションの家賃が7万4,000円とすると、4分の1を超えます。収入を維持できることを前提にすれば、無理なく支出できる範囲かもしれませんが、今後のことを考えると、収入源の確保や支出の削減など、何か対策をとったほうがいい時期でしょう。
1カ月の消費支出の内訳は、両調査をもとに考えると次のようになります。
50代女性単身者の1カ月の平均支出額(首都圏)
計算通りの支出であれば、手取り収入26万円から差し引いて8万9000円の黒字です。すべて貯蓄にすれば1年間で106万8,000円になります。
貯蓄からは、月々の支出には含まれない支出に使います。たとえば、テレビや洗濯機などの大型家電の買換えや、転居費用や賃貸住宅の更新料、冠婚葬祭の費用、旅行などのレジャー費用などです。
そう考えると、1年で100万円以上の黒字があっても、決して大きなゆとりではありません。計画的に収入と支出のバランスを考えていくことが大切になります。