はじめに

株式投資を始めてみたいけど、どの株に投資をすればいいか分からない。このような話をよく耳にします。たしかに3,700社以上も上場企業があると考えると、これから株式投資を始める人にとって、最初から銘柄選択という大きな障壁が存在することになります。今回は自分が興味のある業界から銘柄選択する方法を紹介します。


日常生活で気づいたことはヒントになる

株式投資で銘柄を選ぶためにはすごく難しい話を理解していないといけないと先入観がある人もいますが、ヒントは意外と身近なところにあります。

まず、筆者がお勧めするのは自分がよく使っているサービスやお気に入りの商品を扱っている企業に投資をしてみては?ということです。やはり、どんな事業をしているかも分からないまま、その会社の株を買うことは危険ですから、少なくとも何を売っているのか、何が強みなのかなどを最初から理解できている会社を選んだ方がよいでしょう。そして、自分が興味のある業界であれば、意図的に調査をせずとも、日常生活のなかでその業界に生じている変化などについてもすぐ気づくことができるはずです。

先日、筆者に相談をしてきた知人は、株式投資は未経験でしたが、ファッション業界に強い興味がありました。アパレル企業であれば、だいたい強みや業績などは把握しているが、どの企業に投資をすればいいかは分からないといいます。ここ最近のアパレル業界について話し合ったのですが、会話の中に多くのヒントが隠されていました。そのヒントを裏付けていくためにデータとあわせて見ていきましょう。

マクロ指標から確認しよう

そもそも論としてアパレル業界が投資をすべき業界なのか、という点です。「コロナ前からアパレル業界は厳しいよ」との話があったのですが、あくまでその人の感覚や印象にすぎないため、しっかりとデータも確認する必要があります。そこで、総務省が発表している「家計調査」を見てみます。

2人以上の世帯における物価変動の影響を調整した実質ベースの「被服及び履物」への消費支出をグラフにしたものが上図です。たしかに、ここ20年のデータを見てもほとんどの年で前年比マイナス成長となっています。

「アパレル業界はコロナで更に大きな打撃を受けた」とも言っていましたが、データから読み取れますね。リモートワークの普及や外出自粛の影響もあり、洋服にお金をかける必要がなくなってしまったのが一番の要因でしょう。