2020年度の家計調査で、2人以上の世帯の実質消費支出は前年度比▲4.9%となりました。比較可能な2001年度以降では、消費増税の影響があった2014年度▲5.1%に次ぐ史上2番目の減少率です。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で外出自粛が進み、外食、交通、娯楽などが前年度比で大幅に減少しました。一方、テレワークなどによる巣ごもり需要で、食料や光熱費、水道代、マスクなどの支出が増えました。
2021年3月分の実質消費支出は前年同月比+6.2%と4カ月ぶりに増加です。これは2020年3月分で新型コロナの影響から消費が落ち込んでいた反動が大きいと思われます。ただし2019年3月分と比較すると実質前々年同月比は▲0.1%と微減で、底堅い面もあります。今年は2月末が土日にあたり、光熱費などの引き落としが3月分に回ったこともプラスに働いた面があるようです。