はじめに

6月1日、リクルートが運営する中古車情報メディア「カーセンサー」から、「カーセンサー中古車購入実態調査2020」が発表されました。

この調査は中古車購入者や購入検討者の意識や行動を把握することを目的に、2015年から実施されています。最新の調査は、2020年8~9月に沖縄県を除く全国18~69歳の男女を対象にインターネットで行われました。

コロナ禍で人々の生活様式が変わる中、中古車市場はどのように変化しているのでしょうか。調査結果のポイントを、カーセンサー編集長の西村泰宏さんに解説してもらいました。


全体の市場規模は縮小も中古車市場は堅調な伸び

「カーセンサー中古車購入実態調査2020」によると、2020年の中古車市場規模は推定3兆4,365億円、前年対比3,133億円の減少と、調査開始以来初めて縮小する結果となりました。1年間の中古車購入率は3.1%で前年より0.1ポイント減少し、中古車の平均購入単価は135.5万円で前年より8.1万円の減少でした。

また、直近「1年以内に車を購入した」という人は7.3%で、こちらも2015年の調査以降初めて減少に転じています。内訳を見てみると、「1年以内に新車を購入した」人が57.4%で前年より2.9ポイントも減少、「1年以内に中古車を購入した」人は33.0%で前年より1.2ポイント減少です。

コロナ禍で密を避けるために公共機関ではなく車の移動が主流になった人も少なくないことを考えると、少し意外な結果にも思えます。この点についてカーセンサーの西村編集長は「新車市場は部品調達や輸入の関係から打撃を受けましたが、中古車は例年とほとんど変わらなかったと言ってもいい結果でした」と総括します。

「実際に中古車市場としては、昨年の緊急事態宣言後のGW明けには元に戻っていた印象です。全体マインドとしては、コロナ禍で車が必要になった人や購入意欲が出た人は多かったでしょう。ただ、全国で様々な移動が制限されていましたので、購入や買い替えのチャンスを逃したケースも少なくなかったと思います。そのあたりの要因で市場規模が多少のマイナスになったと思われます(西村編集長)」

たしかに全体の市場規模は縮小したものの、細かい数字を追っていくと数%の減少幅です。特に1年間の中古車購入率は3.1%で、昨年より0.1ポイントしか減少していません。コロナ禍で経済状況が不安定になった人が多い状況下でしたが、中古車市場はコロナ前である2019年とほぼ変わらなかったと言ってよさそうです。