はじめに

投資が気になる人から「どれくらい貯まったら始めてもいいの?」という声をよくいただきます。「100万円?」「それとも手取り月収の半年分?」「いやいや、1年分?」

さて、いくら貯蓄ができれば、投資を始めてもいいのでしょうか。


「投資は、ある程度貯蓄ができてから」は本当?

「そろそろ投資をしてみたい」と思っている方は多いでしょう。

ですが、自分が投資をしてもよいものなのか、まだまだ預貯金をしっかり貯めていかなくてはならないのか、いったいどの段階にいるのかと悩む方は多いと思います。

最近は、お金に関するさまざまな記事を見る機会が多いですが、「100万円貯まったら投資を始めよう」「手取り月収の半年分以上は貯めてから」という話もよく見るのではないでしょうか。

いろいろな考え方がありますし、個別の事情によって一概には言えないのですが、「投資は、ある程度貯蓄ができてから」という条件について、私は「半分正解で、半分不正解です」とお伝えしています。

「投資は、貯蓄ができてから」が半分正解の理由とは?

まず、「たくさん貯蓄ができてから投資をする」ということが、なぜ「半分正解」なのでしょうか。

もし、預貯金がゼロ、またはほとんどないまま投資を始めてしまうと、うまくいったときに大きなリスクを取りすぎてしまいがちだからです。

ちょうどいい波に乗り、手元のお金が投資によって思わぬ形で増えると、「投資をすれば、お金が必ず増えるんだ」と思い込んで、預貯金がないまま、お金をどんどん投資につぎ込んでしまい、リスクの高い投資にも手を出してしまう危険性があります。

レバレッジをきかせて、手元の何倍ものお金を動かすようになり、自分の身の丈をはるかに超えた投資に次々と手を出す可能性もあるのです。

そんな投資によって増えているときはよいかもしれませんが、よい相場は延々と続くものではありません。例えばリーマンショックのように、思わぬ急落もあります。そんなとき、慌てふためき、安値で売ってしまい、大きな損を出してしまうことになるのです。

せっかく資産形成をできるチャンス、時間、余力があったはずなのに、棒に振ってしまうことは非常にもったいないもの。やはり、ある程度余裕資金を持っておくためにも、預貯金を確保しておくことは大切です。身の丈にあったお金の使い方を身につけ、投資のリスクとどのように向き合うかを考えてから、始める方が堅実でしょう。