30代前半にして男性以上に稼いでいる高年収女子が時々マネー相談にやってきます。彼女たちに共通しているお悩みは、「それなりに稼いでいて、特に無駄遣いしていないのにお金が貯まらない……」というもの。

確かに、同世代に比べるとかなり稼いでいるのに、ほとんど貯蓄がないというケースは少なくありません。

そこで、今回は、31歳年収800万円なのに貯蓄が50万円というAさんのケースをとりあげ、高年収なのに、なぜ、貯まらないのか、その理由を見ていきましょう。


毎月10万円以上をファッション・美容に注ぎ込む

31歳のA子さんは、出版社に勤める編集者。現在は、女性誌に配属され、大好きな美容・ファッションを担当しています。

女性誌の編集者というイメージにぴったりなイマドキのファッションに身を包み、スタイル抜群で超がつくほど美人のA子さんですが、お悩みは、「稼いでいる割にお金が貯まらない…」というもの。確かに年収800万円もあるのに、貯金が50万円しかないとは驚きでした。
 
仕事も忙しく、もともとお金には無頓着ということもあり、今まで一度も家計簿をつけたことがないというA子さん。何ごとも、まず現状を知ることが大切なので、まずは、支出を書き出すところからスタートしました。

書き出してみると、毎月、10万円〜15万円をファッションや美容に使っていることが判明……!

仕事柄最先端のファッションや美容にトライする必要があり、「仕事柄仕方ないよね……」と言い訳をして使っていたそうです。A子さん自身もそれなりに洋服や美容にお金を使っている自覚はあったものの、まさか毎月10万円以上も使っているとは思っていなかったとのこと。

この結果を見て、驚いている様子でした。

家計簿をつけると、他にも問題が……

そこで、毎月家計簿アプリを使って支出を記録してもらうことにしました。

スマホのカメラでレシートを撮影し自動で入力できるタイプのアプリを利用すれば、買ったものをひとつひとつ入力する手間を省けます。また、グラフによって家計の状況を一目で理解できます。A子さんのように、忙しくてお金に無頓着な人にはこのような方法が向いているのです。

実際、A子さんも苦労することなく、1ヶ月間記録できたとのこと。1ヶ月後の家計状況を見てみると、ファッション、美容費はもちろんですが、意外にちょこちょこ代がかさんでいることも判明しました。ちょこちょこ代の中身は、「カフェ代」と「コンビニ代」

A子さんの会社の近くにカフェがあり、出社前、夕方に必ず立ち寄るそう。休日出勤も多いようで、集計してみると、カフェ代だけで月に2万円〜3万円近くになっていました。

コンビニ通いも習慣になっているA子さん。仕事も激務なので、自炊はほとんどできないそう。外食する以外は、朝食、昼食、夜食をコンビニで買ってしまい、他にもお菓子や飲料、スイーツなどもちょこちょこ調達。スーパーに行く時間がないときは、ストッキングや洗剤などの生活用品もコンビニで買ってしまっているそうです。

スタバ代もコンビニ代も1回の金額は大きくないので、お金を使っている自覚が乏しくなってしまうのですが、チリも積もればで、集計してみるとまとまった金額になってしまうことも少なくありません。

A子さんの場合は、カフェ代、コンビニ代あわせて、なんと9万円も使っていました。収入が高く忙しいと気にせず買い物をしてしまいがちですが、こうやって「見える化」してみると、結構なインパクトですよね。

家計改善のためには「予算化」が大切

A子さんのように、収入が高く、家計に余裕があり、かつ忙しい人の場合、洋服代や美容費がかさんでいたり、加えてカフェやコンビニでのちょこちょこ買いをしていたりする人は少なくありません。

では、このようなケースの場合、家計を改善するためにはどうしたらよいのでしょうか?

先ほどお話しした通り、まずは現状を明らかにすることが大切なので、支出の分析をすること。3カ月続けてみると、自分のお金の使い方の傾向が把握できるようになります。

お金の使い方が把握できたところで、次にやるのは 「予算化」。食費は月に5万円、光熱費は月に1万円、コンビニでのちょこちょこ代は月に3万円という具合に、すべての項目について予算化します。

予算の範囲内で生活できれば、家計も黒字、無駄遣いを防ぐこともできます。

支出をこまめに確認し、買い物欲をセーブ

一時期、レコードダイエットというのが流行りましたが、これは、食べたものを記録することで食べ過ぎを防ぎ、ダイエットにつなげるというものでしたが、お金の管理も基本的には同じです。

例えば、クレジットカードでの買い物は現金の支出が伴わないため、お金を使った感覚がないので、つい使いすぎてしまう傾向にあります。

しかし、月の途中で「クレジットカードでの買い物が5万円を超えている」というのがわかれば、「お給料日まで買い物は控えよう」など、セーブする気持ちが生まれます。

お金を使いすぎているという人こそ、まめに支出の状況を確認するようにしましょう。

意思が弱い人は「先取り貯蓄」がオススメ

また、お金が貯められない人の場合、お給料が入ったら先に貯蓄する「先取り貯蓄」をすること。そして、毎月先取り貯蓄が実践できる「仕組み」をつくることが大切です。

というのも、人間は意思が弱いので、「余ったら貯蓄しよう」では、貯蓄はできないからです。「今月は3万円貯蓄しよう」と思っていても、「今月は飲み会が多かったから1万円でいいか」となるのが一般的な人間です。

先取り貯蓄を仕組み化するために一番有効なのは、「財形制度」を活用すること。お給料から天引きされるので強制的に貯蓄することができます。

会社に財形貯蓄制度がない場合には、銀行の「定期預金自動積み立て」を利用するとよいでしょう。給与が振り込まれる銀行口座で、定期預金に自動で積み立てする日を給与振込日の翌日に設定すれば、ほぼ給与天引きの状態となり確実にお金を貯めることができます。

A子さんの場合、収入が高いので、少なくとも手取り収入の2割は貯蓄したいところ。ちなみに、手取り収入の2割を5年間貯蓄できれば、自分の年収分が貯蓄できます。

今回のケースでわかったように、お金が貯まる、貯まらないは収入の高さではなく、実は支出に鍵があるのがおわかりになったのではないでしょうか。お金を貯めるには、お金の使い方に意識を向け、しっかり管理していていくことが必要です。