生活

「食費は生活費の◯%」という発想は全くのナンセンス

FPの家計相談シリーズ

読者の皆さんから頂いた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナー(FP)が答えるFPの相談シリーズ。今回は家計の悩みについて、プロのFPとして活躍する深野康彦(ふかの・やすひこ)氏が読者の悩みにお答えします。

高校生の子どもが2人いるためか、食費にお金がかかって仕方ないです。食費は、日々の生活の何%くらいまで許容するべきでしょうか?


深野: 残念ながら食費は日々の生活費の何%まで許容できるという数字は存在しません。

ご質問は家計支出を見直すためにされたのだと思われますが、日々の生活費の何%までという考え方は、最も誤りやすい考え方だということを認識しなければならないのです。

それぞれの家庭に必要な支出が存在する

たとえば、日々の生活費の20%まで食費を許容できるとしましょう。日々の生活費=1ヵ月の生活費が25万円のAさんと、同35万円のBさんがいたとします。

それぞれ生活費に20%をかけると、Aさんは月の食費として5万円まで、Bさんは同7万円までかけることができます。仮にAさんがご質問者、Bさんは子供は既に社会人で生活費は夫婦二人だとしたらどうなるでしょうか。

夫婦二人だとそんなに生活費はかからないのでは?と思うかもしれませんが、そもそも生活費はその家の収入に連動する傾向がある、つまり家族の人数や形態もさることながら、収入によって大きくことなるのです。

だから、一律に生活費の何%という基準を設けるのは危険(誤り)ということになるのです。

支出を管理する際には、食費が何%、水道光熱費が何%、通信費が何%などと目安を決めて管理するのは楽ですが、それぞれの家庭によって支出にこだわりがあるばすです。質問者のように、高校生の子どもが2人いるので食費がかさむのは致し方ない。その分、食費以外の支出を切り詰めるなどして家計全体の支出のバランスを考えていくのが実際的なのです。

仮に1ヵ月の手取り収入が35万円としましょう。毎月、生命保険や積立貯蓄を7万円行っているとしたら、残りの28万円でやり繰りをすればいいのです。あるいは、生命保険を含めた貯蓄額を来月から8万円に増やしたいのであれば、真っ先に食費を削るのではなく、食費以外に削れるところはないのかをまず考えます。

食費以外で1万円捻出できたのならば、食費は今のままで構いません。食費以外を削ったのだけれども、1万円捻出できなかった場合に、はじめて食費を削ればいいのです。家計の支出の中で、項目ごとにメリハリを付けることで支出は管理されるとよいでしょう。

家族全員で食費のスリム化を目指す

一応、食費を減らすテクニックを述べておくと、購入した食材は必ず使い切ること。

意外と廃棄してしまう食材があるのではないでしょうか。廃棄している食材があるということは、安いという価格だけに釣られてスーパーで購入してしまったのではないでしょうか。

スーパーへ買い物へ行く際には、購入する品目をメモ書きして、その品目が売られている棚に一直線、他のものには目もくれず、買い物が終わったらさっさと帰られるとよいはずです。あるいは、気になさらないのであれば「見切り品」を活用するのも手ですね。

もう一つ、意外と家計を圧迫しているのは嗜好品という可能性もあります。お父さんが頑張っていると言いにくいですが、その晩酌は毎日必要でしょうか。また、子どもが炭酸飲料などを飲む回数を減らす、奥さまもスイーツを少し控えるなど、嗜好品を食べる回数を我慢できる範囲まで減らせば意外と食費は抑えられるでしょう。外食の回数を減らすことは言うまでもありません。

妻が一人で孤軍奮闘しても支出を減らすことはなかなかできません。家族全員の協力があってこそです。家族全員の協力を仰ぐためにも、支出を減らす目的、家計の内情などを、話して一致団結して頑張っていきましょう。

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