はじめに
テレアポ営業で責任者や決裁者にたどり着くまでにはいくつか壁があります。『テレアポ&リモート営業の基本』の著者でコンサルタントの伊庭正康さんが、壁を突破して成約につなげる誰でもできる簡単なテクニックを紹介します。
※本稿は「超効率的に結果を出す テレアポ&リモート営業の基本」から一部抜粋・再編集しています。
窓口ブロックは「会社」対「会社」で突破する
企業研修をしていると「窓口ブロック」に対する質問をよくいただきます。
営業「ご担当者様、いらっしゃいますでしょうか?」
窓口「断るように言われております」
先方の窓口の人にブロックされてしまって、担当の方に電話をつないでもらえない。テレアポでは、こういうシーンがよくありますよね。窓口ブロックを突破するには、次のようなテクニックが有効です。
営業「大変失礼いたしました。ABC商事様へは弊社のほうからご挨拶だけでもと思いまして、お電話させていただいております」
営業では「人」と「人」の関係になることが大事ですが、人にたどり着けない場合は「会社」対「会社」感を出します。
営業「ご担当者様に、このようにお伝えいただけませんでしょうか。ご挨拶かたがた、〇〇の資料をご用意させていただいております。この資料の件だけでも、お伝えいただけませんでしょうか?」
このように「会社」対「会社」感を醸し出して「資料がある」と伝えると、窓口の人は自分では判断できなくなります。
窓口(この資料、なんか重要っぽいな。私が断っちゃっていいのかな?)
断っていいのか迷って、担当者の判断を仰がざるを得なくなります。これで断れる人は、なかなかのやり手です。ほとんどの場合、次のようになります。
窓口「ちょっと私ではわかりかねますので、少々お待ちください」
そう言って担当者の方に確認します。
窓口「課長、らしさラボの伊庭さんって方からお電話入っているんですが、どうされますか?」
課長「営業の電話?」
窓口「営業っぽいんですけど、○○の資料があるっておっしゃっています」
課長「資料? じゃあ、ちょっと電話だけつないでもらっていい?」
いかがでしょう? 窓口ブロックは「会社」対「会社」で突破できます。