はじめに
日常生活や生き方を通して、お金の価値観・人生観を考えるきっかけになるような話題の本をMONEY PLUS編集部がピックアップ。書籍の担当編集者に読みどころやこだわり、制作秘話などを語っていただきます。
今回は、中野晴啓著の『お金のウソ―親の常識は、これからの非常識!』をご紹介します。
『お金のウソ―親の常識は、これからの非常識!』中野晴啓著
20代、30代がこれから生き抜くために本当に必要な最低限のお金の知識。成長なき「成熟経済」の時代に、お金を着実に増やして、守り、安心を手に入れるには、預金・保険・銀行・投資……どうつきあうのが正解か。誰も教えてくれなかった「お金の真実」を提唱。
四六判/並製/208ページ/ダイヤモンド社/2017年7月6日
担当編集者のコメント
私が、セゾン投信の中野社長に「本を出しませんか?」と声をかけたのが、2010年のこと。
セゾン投信が運用している、投資信託の積み立てを始めてみたものの、社長から直接話を聞いてみたい、そして本を出して投資仲間が増えたらいいのに……と半ば公私混同気味で、書籍のご提案をしたのでした。
そして、その後、『投資信託はこの9本から選びなさい』など累計3冊の本を弊社から出していただくことができました。
投資信託はとてもいい商品であるにも関わらず、現状は金融機関の手数料稼ぎとして利用されています。
そのため、お金をふやすためのよい投資信託は数少なく、「5,000本以上販売されている中で買っていいのは、たった9本しかなかった!」という衝撃的な内容になってしまいました。
そして、結果的に、これら3冊の本の累計は、現在13万部を超えるまでになりました。
そして満を持した4冊目にあたる本が、この『お金のウソ』です。
「貯金はするな」
「保険も入るな」
「家も買ってはいけない」
「借金はしてもよい」
……みなさん、こんな主張を聞いたらどう思いますか?
しかし、これが「これからの時代を生き抜くお金の新常識」なのです。
今の60代以上の世代は、これらと逆のことをやってきて成功した世代でした。ですから、自分の子供や孫にも同じことを教えようとしています。
しかし、今の60代以上が経験してきた、高度成長期時代とは違い、今の日本は0.001%という超低金利時代、さらに超少子高齢者時代です。
「貯金」ではなく「投資をする」など、前時代的なお金の考え方を捨てて、方向転換をしないと、将来必ず後悔します。
貯金を卒業して、お金を大きく育てるためのノウハウ、そして具体的にお金を増やすための方法や、投資信託を積み立てて、税金でトクする制度なども書かれていますので、読んで損はないと思います。
著者の中野さんが大学などでセミナーをして、若者のお金の知識が、親の受け売りだということに愕然としたことから、書かれたこの本。子世代はもちろんのこと、親世代も読んでおいて間違いなしです。
ぜひ、手に取ってみてください!
(ダイヤモンド社 担当編集:書籍編集局 第二編集部 木村香代)