はじめに

もしもの時に安心な「障害基礎年金」「遺族基礎年金」

「学生納付特例制度」を申請すると、大きなメリットとなるのは、「障害基礎年金」と「遺族基礎年金」の関係です。

障害や死亡という不慮の事故が生じた場合に「障害基礎年金」「遺族基礎年金」が支給されることがとても大きなメリットなのです。たとえば、スノーボードをしていて大きな事故にあい、下半身不随になった場合には、障害認定を受けることになります。「学生納付特例制度」を申請していると、国民年金に加入していることになり「障害基礎年金」を受けることができます。

申請をしないと「未納」扱いになる

ところが、「学生納付特例制度」を申請しなかった場合にはどうなるかというと「未納」になります。

「未納」の場合には、老齢基礎年金の受給資格期間にも含まれません。「障害基礎年金」「遺族基礎年金」も支給されません。いいことは一つもないと言っていいでしょう。ですので、必ず申請をしてください。

追納をすると将来の年金受給額を増やすことができる

では、学生から社会人になって生活に余裕ができたら、追納をした方がいいのか?ということですが、これは 追納をした方がいい でしょう。

追納をすることで、将来の年金額を増額することができます。たとえば、20歳から22歳までの3年間分だとすると、40年間支払った人よりも年間約6万円(約8%)少なくなります。一生涯減ったままの金額になるので、65歳から95歳までの30年間では、175万円の差になります。ですので、追納をした方がいいのです。

追納は10年以内であれば保険料をさかのぼって納めることができます。その他の方法として、60歳以降も国民年金の任意加入を使って満額に近づけることもできます。また厚生年金の場合には、70歳まで厚生年金に加入できるので、国民年金の不足部分の納付もできるようになっています。

両親が代わりに保険料を支払うと節税になる

「学生納付特例制度」を申請しなくて、子どもの保険料を親が代わりに納付する方法もあります。国民年金の保険料は、社会保険料控除になります。子どもの社会保険料も、生活を一つにする配偶者や親族が支払った金額については所得控除ができます。つまり親の節税にもなるのです。

将来のために保険料はできるだけ納付することが大事です。いずれにしても、国民年金は40年間の満額がいいでしょう。

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