はじめに

最近、コンビニに行くとついつい買ってしまうのがポテトチップスです。もともとわたしは、それほどポテチ好きではありません。それでも躊躇なくカゴに入れてしまうのは、キャッチーなネーミングのせい。「神のり塩」「美食の岩塩」「通の黒胡椒」など、大人の食指が動いてしまうのです。


好調の湖池屋、上場来高値を更新

わたしがつい買ってしまうポテトチップスは、ほとんどが湖池屋(2226)のものでした。そして、正確には「プライドポテト」です。このシリーズは、湖池屋がプライドをかけてほんとうにおいしいポテトチップスです、と言い切る商品。じゃがいもは、完全国産を使用しています。

ポテト好きでないわたしでも相当の頻度で買っているのですから、かなり売れているのではないでしょうか? まずはチャートを見て驚きました。

画像:TradingViewより

ぐいぐい株価が上昇しており、なんと上場来高値を更新中です。もっと早く気づけばよかった! 呑気にポテチを食べている場合じゃなかったですね。

直近、8月3日(木)に発表された2024年3月期第1四半期決算を見てみましょう。

画像:湖池屋「2024年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」より引用

①売上高12,899(百万円)、②前年同期比+26.9%、③営業利益847(百万円)、④前年同期比+215.5%と驚きの増収増益です。決算短信に記載されている定性的情報には「前連結会計年度に大型リニューアルを敢行した『コイケヤポテトチップス』をはじめとした大半のブランドの販売が好調であり、売上・利益ともに計画を上回る水準で推移しました」とあります。やはり好調のようです。通期の営業利益予想は19億円なので、すでに進捗率は44.5%に達しており、上方修正濃厚です。

9月15日(金)に発売された会社四季報秋号では、営業利益26億円と、会社予想より36%以上増額された数字になっています。記事欄には「会社計画慎重」と書かれてますので、やはり四季報の記者の方も、「まだまだいける!」と思っているようです。

じつは社名が変わっていた?

もともと湖池屋は、創業者の小池和夫氏がポテトチップスのおいしさを世の中に広めたい、という思いで始めた会社でした。当時、ポテトチップスは高級食品で、一般には広まっていませんでした。試行錯誤の上、1962年に「コイケヤポテトチップス のり塩」が誕生、さらに1967年にはじめて量産化に成功しました。

その後、「スコーン」「ポリンキー」「すっぱムーチョ」などのヒット商品を発売。さらに1995年にタブレット菓子市場へ参入し、1997年にピンキーを発売。これが大ヒットしたこともあり、2003年には社名を「フレンテ」へ変更しました。ところが業績が伸び悩み、2011年に日清食品ホールディングスと資本提携し、2016年にはコーポレートブランドを再編、社名をふたたび湖池屋に戻します。

じつは現在大ヒットしている「湖池屋プライドポテト」は、新生・湖池屋の第一弾商品になります。

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