はじめに
高配当の約80銘柄で構成される【SPYD】
特に人気なのはSPYD (SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF)で、米国のState Street社が運営する米国高配当ETFです。
S&P500採用の企業で高配当の約80銘柄に投資ができます。 S&P500の銘柄に選ばれるにはとても厳しいルールがあリます。時価総額82億ドル以上で浮動株比率は50%以上、四半期連続で黒字利益などです。これらを満たしている優良企業の中において配当利回りが高い企業ですからSPYDに人気が集まるのも必然と言えるでしょう。ポートフォリオを見ると、セクターの構成は金融約24%、不動産が約21%、続いて公共事業約14%などです。組み入れ上位銘柄は、シーゲート・テクノロジー、NRGエナジー、アムジェン、IBMなどです。銘柄の見直しは年に2回行われています。過去5年間で4~5%の配当利回りを維持しています。1株5,000円くらいから投資が出来ます。
分散投資に向いている【VYM】
VYM (バンガード 米国高配当株式ETF)も人気があります。銘柄数は約400と数が多いのが特徴で、幅広く分散投資をしたい方に好まれている傾向です。セクターの構成は、金融が約22%、生活必需品・資本財がそれぞれ約12%などです。過去5年間は3%の配当利回りを維持しています。組み入れ上位銘柄はJPモルガン・チェース、ブロードコム、エクソンモービル、J&Jなどです。1株15,000円くらいから投資ができます。SPYDとVYMはどちらも年間4回(3月、6月、9月、12月)の配当金があります。
世界一を誇る米国市場の中で高配当に的を絞りよりすぐったETFですが、不況時には大きな下落は避けられません。SPYDはコロナショック時の価格暴落率は-46.4%、VYMは-35.2%となりました。どちらも通常の株式投資と特に変わりはありませんので、当然元本割れのリスクは存在します。
今回は米国市場という大きなマーケット内のより魅力的な部分を占めるETFを見てきました。約30数年前は米国株より日本株の方が勝っていたと言ってもなかなか覆すことは難しい現実があります。ですが、先述した通りトヨタ自動車の株式時価総額が日本企業の歴代最大を更新できた事は大きな前進で、これに続く企業が続々と現れてほしいと強く願っています。
投資管理もマネーフォワード MEで完結!複数の証券口座から配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward] ※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。