はじめに

医療保険に入っているし、いまさら傷害保険はいらないのでは?と思うかもしれません。ですが、医療保険は入院した際のカバーが主流。通院での治療が多いケガの場合、通院も補償する傷害保険が役に立ちます。海外からたくさんの観光客が押し寄せにぎわう観光地で、トラブルに巻き込まれる可能性もあります。国内旅行傷害の補償の傾向や保険請求の仕方などを紹介します。


国内旅行傷害保険の基本的な形

国内旅行の場合、比較的治安が良く、健康保険がどこでも使えることで、あえて傷害保険に入ろうと考えるひとが少ないかもしれません。しかし、にぎわう観光地では、ケガや盗難などのリスクが高まります。さらに、外国からの観光客も増加しており、文化や風習の違いから損害賠償に発展することも考えられますから、国内旅行傷害保険の加入は旅行の準備のひとつといえます。

国内旅行傷害の基本補償は

・死亡・後遺障害保険金 国内旅行中のケガによる死亡または後遺障害が発生した場合
・入院保険金:国内旅行中のケガによる治療のため入院した場合
・手術保険金:国内旅行中のケガによる治療のため手術を受けた場合
・通院保険金:国内旅行中のケガによる治療のため通院した場合

いずれも事故の発生日から180日以内に発生した時に支払われる保険がほとんどです。

オプションとして、

・賠償責任保険金:国内旅行中の偶然な事故により、他人にケガをさせる、他人の物を壊してしまうなどの損害賠償責任を負担することになった場合
・携行品損害保険金:国内旅行中、携行している身の回り品が、偶然な事故により破損・盗難などの損害を被った場合
・救援者費用等保険金:国内旅行中の航空機や船舶の遭難で行方不明になった、偶然な事故で捜索や救助活動が必要になった、偶然な事故で死亡または14日以上入院となったような場合、救援や捜索に関わる費用

オプションの内、賠償責任保険は、自動車保険や火災保険に付帯されていることがありますから、プランを決める前に重複しないよう確認しましょう。

クレジットカード、パック旅行に保険は含まれている?

国内旅行傷害保険が自動付帯されているクレジットカードもありますが、自動付帯のクレジットカードは意外に少なく「利用付帯」という形式が多いようです。「利用付帯」というのは、旅行代金や航空機などの代金をそのカードで支払った場合に傷害保険が有効になるというものです。

利用付帯だと、補償の範囲が航空機に搭乗中の事故、ホテルに滞在中の事故のように、補償範囲が限られているので、請求の判断が煩雑です。また、携行品や賠償のようなオプション補償は付帯されていないケースが多く、基本的な補償になります。クレジットカードに付帯されているから安心、と考える前に、クレジットカード会社に付帯内容を確認しておきましょう。

パック旅行の場合、旅行代金の中に傷害保険は含まれていない場合が多いようです。出発から解散までパッケージになっているツアー旅行でも、旅行条件書をみると、旅行傷害保険は含まれておりませんと表示されていますので、Q&Aや電話などで含まれているか確認しましょう。旅行代金には含まれていなくても、登山ツアーや自然に触れ合うツアーなどでは、提携保険会社があり、別途加入を推奨しているケースもあります。

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