はじめに
理由3:元気で長く働くことができれば、受け取る年金を増やせる可能性も
健康診断を定期的に受けることは、元気で長く働くことにつながるかもしれません。
65歳で定年を迎えて年金生活になるのではなく、65歳以降も元気に働くことで収入を得ることができれば、年金の受け取り時期を70歳などに遅らせることもできます。
年金の受け取り時期を65歳から遅らせると、受け取る年金額がアップします。1か月遅らせるごとに0.7%増額されるので、65歳ではなく、70歳に遅らせた場合は、42%のアップになります。
65歳以降も働くことで、賃金から老後資金としての貯蓄も増やせそうですし、さらに受け取る年金が増えれば、老後の安心感もぐっと増すでしょう。
理由4:医療費控除の「セルフメディケーション税制」でも必要だから
ここからは、話題が変わって、確定申告についてです。
1年あたりの医療費総額が10万円を超えると(所得が200万円の人は、所得の5%を超えると)、超えた金額に対して、確定申告で医療費控除を受けられます。
「でも、医療費で年間10万円もかかっていない…」という人は、「セルフメディケーション税制」という、医療費控除の妹版のような制度を利用できるかもしれません。
セルフメディケーション税制とは、“セルフ”とあるように、自分で薬局・ドラッグストアなどで、特定の医薬品‘(スイッチOTC医薬品 ※該当する医薬品は厚生労働省のHPに掲載があります。また、薬の外箱やレシートにマークがついていることも)を買った場合、年間総額で1万2000円を超えた場合に(最大8万8000円まで)、確定申告で医療費控除を受けられる仕組みです。
その際に、「セルフで健康管理をしていますよ」という証明のために、健康診断やワクチン接種などを行ったことがわかる証明書の保管も必要です。健康診断を受けていれば、すぐにクリアできますね!
ただ、12月31日まで終わってみないと、通常の医療費控除がいいのか、セルフメディケーション税制の方がいいのかはわからず、それぞれ異なりますので、レシートや領収書をしっかり取っておきましょう。
自治体で実施している「健康診断」は、それぞれ異なる
勤務先の健康診断を受けられない場合は、自治体で行われる健康診断を受けるのもいいでしょう。金額や内容は、自治体によって異なります。
無料の場合のほか、1回あたり500円や1000円などと自己負担額がある場合、そのほか年齢や内容によってピンポイントで支払いが必要な場合など、実にさまざまです。
毎年自動的にお知らせが送られてくる場合もあれば、自分で申し込みのアクションを起こさなくてはならない場合もあります。
勤務先等で健康診断が行われない方は、ぜひ、お住まいの自治体の健康診断がどのようになっているか、自分で申し込みが必要なのか、自己負担額や締め切り日についても、サイト等でしっかり確認しておきましょう。
ちなみに、自治体の健康診断は年度ごとに行われているのが基本で、春~夏にスタートして、翌年の2~3月で終了するケースが多いようです。筆者が夏に健康診断を受けたところ、看護師さんから「いい時期に来ましたね! 冬以降はかなり混雑するんですよ」と言われました。期限間近になればなるほど混雑するそうで、早めに受けたほうが空いているでしょう、行きたい日時に予約がしやすくスムーズかもしれません。
「健康診断」というと、食事制限があったり、時間がとられたりすることで、ちょっと面倒だと思いますよね。でも、上記のようにいいことずくめだといえますので、ぜひ年1回の健康診断を受けるようにしたいですね。
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