はじめに
10月27日の衆議院選挙で、自民・公明党の与党が過半数割れの結果となりました。一方で、立憲民主党と国民民主党が躍進し、国民民主党は改選前の4倍にあたる28議席を獲得しました。生活に密着した「現実路線」を軸とした政策が有権者から支持された結果です。石破首相は、国民民主党の玉木代表に対し政策ごとに連携する「部分連合」を呼びかける方針を固め、同党と協力し経済対策の実現や法案成立を図り、態勢を立て直したい考えです。今後、政権運営は国民民主党が政局の動向を左右しキャスティングボートを握る事になりそうです。
テーマ株より高配当銘柄が注目へ?
同党が掲げる主な政策は以下の通りです。
・所得税減税 基礎控除103万→178万拡充
・消費税減税5% に
・インボイス廃止
・ガソリン減税、電気代値下げ
・投資拡大(半導体、蓄電池、AI、web3.0 成長分野へ投資)
・暗号通貨へ申告分離課税の導入(税率最大55%→一律20%)
・年金アップ、中小企業、非正規、介護従事者の賃上げ
・南海トラフや首都直下型地震への対応
・原子力発電の建て替え・新増設
・国内防衛の育成・強化
・機動的サイバー防御の年内法制化
政策は自民党が掲げている内容と同様の部分もありますが所得税、消費税減税など、かなり違う面もあります。このような状況の時にはテーマ株よりも情勢に左右されにくい高配当銘柄などが人気になる傾向があります。
銀行業のみで構成されるETF
銀行業のみで構成されている野村アセットマネジメントの「NEXT FANDS東証銀行業株価指数連動型上場投信」(1615)をご存知でしょうか。東証銀行業株価指数に連動するインデックス型のETFです。個人投資家に人気があるETFで組入れ銘柄と構成比率は以下の通りです。(2024年10月31日現在)
・三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306) 34.35%
・三井住友フィナンシャルグループ(8316) 21.96%
・みずほフィナンシャルグループ(8411) 13.95%
・りそなホールディングス(8308) 4.05%
・三井住友トラストグループ(8309) 3.87%
分配金の利回りは2.71%(10月31日現在)です。
TOPIXと比較した騰落率は以下の通りです(2024年1月31日時点)。
過去3ヶ月 +6.41% TOPIX+13.20%
過去6ヶ月 +17.97% TOPIX+9.84%
過去1年 +36.75% TOPIX+29.15%
過去3年 +133.68% TOPIX+41.04%
過去5年 +80.31% TOPIX+62.75%
NISA制度成長投資枠の対象で10月31日現在の価格は終値で335.2円です。100口単位での売買となるため最低投資金額は33,520円になります。