はじめに
親子上場を解消する方法とは
親子上場を解消する方法はおもに3通りあります。
・株式公開買い付け(TOB)によるもの
親会社が子会社の株式を市場で買い取る方法。特定の期間内にあらかじめ決めた価格で株式を買い取る事を公表し株式の売却を呼びかけます。
・株式交換
親会社が子会社の株式を自社の株式と交換する方法。子会社の株主は親会社の株式を受け取り、子会社は上場廃止となります。
・他社への売却
親会社が子会社を他の企業に売却する事で上場廃止とする方法。親会社は子会社の株式を第三者に譲渡して子会社を上場廃止にします。
親子上場の解消を図る企業
イオンは2月28日、株式交換によるイオンモールの完全子会社化に向けた協議を開始する旨の基本合意書を締結したと発表しました。イオンディライトにも株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表し、親子上場の解消を図るとしています。
完全子会社化によりグループの持つノウハウを生かすことが可能となり、企業価値向上につながるとしています。イオンの親子上場はこの2社以外に現在13社あります。
他にも、日本製鉄(以下、日鉄)は、2025年1月に連結子会社の山陽特殊製鋼に対してTOBを実施すると発表しています。
親子上場解消として記憶に新しいのは2024年7月のローソンの上場廃止です。親会社は三菱商事でしたが、現在ローソンは三菱商事とKDDIとの共同経営となりました。
同じく2024年4月、信越化学は半導体事業の需要拡大を見込み、三益半導体工業との連携強化を狙い完全子会社化を発表しました。2024年8月には信越化学による三益半導体工業のTOBが成立しました。
親子上場している主な企業として伊藤忠商事(8001)は伊藤忠エネクス(8133)、伊藤忠食品(2692)、プリマハム(2281)があります。豊田通商(8015)はエレマテック(2715)、トーメンデバイス(2737)を親子上場しています。
投資管理もマネーフォワード MEで完結!複数の証券口座から配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward HOME]