はじめに
東京ガスの株式も取得
また、2024年11月にエリオットは東京ガス(9531)の株式を5%以上保有していることを公表しました。東京ガスが保有する豊洲エリア約20ヘクタールの広大な土地や映画「ロスト・イン・トランスレーション」の舞台になったパークハイアット東京で構成される新宿パークタワーなどの不動産について、非中核事業だとして売却を求めました。エリオットは75を超える資産・プロジェクトは非中核であり売却可能であるとみています。その資産価値は最大1兆5000億円程度を見込んでいるとされています。
東京ガスは3月26日に「持続的な企業価値向上に向けた取組方針」を公表しました。その中で、2025年度のROE8%達成に向けた施策として、当期純利益1310億円の計画及び上期中に1200億円を上限に自己株式取得、 下期は利益進捗等を踏まえ検討するとしています。また、25年3月期に一株当たり10円増配を予定としています。
なお、エリオットは、これまでもソフトバンクグループ(9984)や大日本印刷(7912)、住友商事(8053)などのへ投資実績があります。
アクティビストの動きが活発化している
東証が促す「資本コストや株価を意識した経営の実現」によって、アクティビストが日本企業を取得する件数は増加しています。2024年6月株主総会シーズンの株主提案数は113社と過去最高を更新しました。
その内、アクティビスト投資家等の機関投資家による株主提案数は59 社となっていて、前年の61社に引き続き高水準となっています。
2025年も引き続きアクティビストによる活発な動きが見られると予想します。今後、このような動きが日本株の原動力となるのかも知れません。
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