はじめに
年利20~30%の高利回りで勧誘
実際に検挙された事件を見ると、高利回りというニンジンを被害者の目前にぶら下げて、お金を詐取するパターンは、利殖勧誘事犯の主流を占めています。
たとえば36都府県の約1300人から約80億円をだまし取った「グランシールド事件」では、年利20~30%の無登録社債を、複数のファイナンシャルプランナーが販売し、購入資金をだまし取ったわけですが、金利が上昇しているとはいえ、まだ低水準の今、いくら何でも社債で年利20~30%という利率は「何かおかしい」と気付かなければなりません。そもそも高い金利は、高いリスクの裏返しでもあるのです。
FX投資目的で全国2万人以上から約1350億円を集めた「スカイプレミアム事件」では、シンガポールに本社を置く会社を騙り、会員制で旅行やショッピングなどのサブスクリプションサービスを展開していました。こうしたサービスのなかに、FXによる資産運用サービスの「ライオンプレミアム」があり、海外口座に送金して、中南米の証券会社に運用してもらうという建付けでした。会員向けの投資セミナーやパーティを催し、「年利20~30%」、「10年近い運用実績があり、いつでも現金を引き出せる」などと言って、勧誘していました。
いかにも怪しい建付けですが、それでも2万人から1350億円を集められてしまうことに驚いてしまいます。
投資においしい話はありません。一見、有利な商品の勧誘を受けた時には、そのことを思い出して、なぜそれだけの好条件を提示できるのかをしっかりチェックするようにしましょう。
新NISA、自分に合った投資金額をお手軽に診断!マネーフォワードMEプレミアムサービス[by MoneyForward HOME]