はじめに

家族旅行を楽しみにしていても、急な体調不良や予期せぬトラブルでキャンセルになることもあります。その際、「行けなかったショック」だけではなく、「キャンセル料の負担」も気になるものです。

この記事では、家族旅行を計画する際に知っておきたいキャンセルリスクの備え方を解説します。 クレジットカードの補償や旅行キャンセル保険の活用、さらに保険以外でできるリスク回避のコツをご紹介します。


まずはクレジットカードの「旅行キャンセル補償」をチェック!

旅行を計画する前に、クレジットカードの特典を確認しておきましょう。

多くのカードには旅行中のトラブルを補償する保険を付帯していますが、なかには「旅行キャンセル補償」が含まれているものもあります。この補償があるカードなら、クレジットカードで支払った旅行やイベントがキャンセルになった際、発生したキャンセル料をカバーできる場合があります。

<補償の対象となるケース>
カード会社によって条件は異なりますが、一般的に以下のようなケースで補償が適用されます。

  • 病気やケガによる入院・通院が必要になり、旅行をキャンセルした場合
  • 家族の病気やケガが原因でキャンセルした場合(対象外のカードもあるため要確認)
  • 旅行前に発生した予期せぬ事故や災害による影響で旅行に行けなくなった場合
    ※「通院のみ」の場合は補償対象外になるカードも多いので適用条件を事前に確認しましょう

<補償の限度額>
クレジットカードのキャンセル補償は、カードのランクや種類によって補償金額が異なります。

  • ゴールドカード以上では、補償金額が高め(10万円~30万円程度)
  • 一般カードでは、補償がない場合が多い
  • 費用の一部補償(80%までなど)や年間の上限補償額が定められているケースがある
  • 自己負担金が発生する場合がある

クレジットカードの補償は、旅行キャンセル保険に比べて補償範囲が狭いことが多いですが、手軽に利用できる点がメリットです。一度ご自身がお持ちのクレジットカードにどのような特典があるかを確認しましょう。

「旅行キャンセル保険」を活用した旅行リスクマネジメント

クレジットカードの補償とは異なり、旅行キャンセル保険は費用がかかりますが、幅広い範囲で旅行のキャンセル料を補償してくれる保険です。特に子どもがいるご家庭では、急な発熱や感染症で旅行をキャンセルするケースも少なくありません。その場合、保険を活用すれば、キャンセル料の負担を軽減できます。

<補償の対象となるケース>
一般的に以下のようなケースが対象です。

  • 旅行開始日を含め4日以内に、本人や同行者が急な通院をした場合
  • 旅行開始日を含め7日以内に、本人や同行者が継続して3日以上入院をした場合
  • 季節性インフルエンザや新型コロナウイルス、感染性腸炎(ノロウイルス・ロタウイルス・アデノウイルスなど)を発症した場合
  • チケットを購入していたイベントが中止になった場合
  • 交通機関の大幅な遅延により旅行に参加できなかった場合

学校行事、ペットの死亡や手術などのキャンセル理由も対象になる保険がありますので、ご自身の希望する補償が含まれている保険を選びましょう。

<補償の限度額>
ほとんどの保険では、自己負担したキャンセル費用の50~100%を補償し、設定した保険金額を上限に、キャンセル料を補償するタイプが一般的です。

<加入するタイミング>
旅行代金の支払い後、一定期間内に加入しないと適用されない場合が多いです。出発の直前では加入できない事が多いため、予約時に加入しておくと安心です。

<保険料の目安>
10万円の旅行に対して、2,500円~5,000円程度(旅行代金の2.5%~5%)の保険料が一般的な目安です。保険会社のホームページで、旅行代金を入力するだけで見積もりを確認できます。

旅行キャンセル保険は、万が一の備えとして心強い選択肢ですが、補償内容や保険料は保険会社により異なります。必要な補償の範囲を確認し、ご自身に合ったプランを選びましょう。

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