「コインチェックはカス」、SBI北尾氏“衝撃発言”の真意
なぜ不正流出騒動に怒り心頭なのか
「コインチェックは本当に初歩的な問題。まったくナンセンス。最も腹が立つのは、システムにお金をかけるべきところを、CMにばかりお金をかけていたこと。こういう輩はカス中のカスだ」歯に衣着せぬ豪快な発言で知られるSBIホールディングス(HD)の北尾吉孝社長ですが、この日はいつになく強い言葉が並びました。仮想通貨取引所「コインチェック」から約580億円相当の仮想通貨が不正に流出した問題に、よほど腹を据えかねていたのでしょう。さらに、まくし立てます。「私には彼らが4百数十億円も返せるとは思えない。そんなにボロ儲けしていたのか。そうであれば、ちゃんと税金は納めていたのか。今どき現金でそれだけの額を払える会社は少ない。金融庁は徹底的に審査しないといけない」ここまで厳しくコインチェックを糾弾する北尾社長。その発言の裏側には、SBIが描く壮大な野望がありました。
コインチェック「流出問題」に私たちは何を学ぶべきか
問題の本質はどれだけ“ヤバいよ”?
弟:「兄さん、なんでビットコイン取引はコインチェックがいいんだよ?」兄:「兄さんが知らないはずないだろう」お笑いタレントの出川哲朗さんが一人二役で双子の兄弟を演じるコミカルなCMが、昨年12月から頻繁にテレビで放送され、皆さんの中にも見かけた方も多いと思います。仮想通貨取引所大手「コインチェック」のCMでしたが、1月26日、そのコインチェックから代表的な仮想通貨の1つであるNEM(ネム)が合計580億円、不正アクセスによって外部に流出したことが発表され、その後、このCMは放送されなくなっています。この事件は、仮想通貨業界全体にとってどれだけ“ヤバい”事態なのでしょうか。また、今回の流出事件を踏まえて、これから私たちはどのように仮想通貨と向き合っていけばいいのでしょうか。
ビットコインが問いかける貨幣の本質
簿記の歴史物語 第23回
つい先日、こんなまとめ記事がバズっていました。JPYとかいうアルトコイン糞すぎワロタ。発行上限なし、送金激遅、日銀砲で価格操作。SCAMだろこれ : IT速報ビットコインを始めとした仮想通貨取引に親しんでいると、日本円(JPY)がデメリットだらけに見えてくるという内容です。ここで指摘されている日本円――というか、既存の伝統的な通貨――の特徴は、おおむね正しいと言っていいでしょう。確かに日本円には、ビットコインのような発行上限はありません。クリック一つで送金処理が終わる仮想通貨に比べ、日本円では銀行の営業時間を待たなければ送金ができません。振込手数料はバカになりませんし、日銀による介入で価格操作が行われていることも事実です。「JPYってアルトコイン糞すぎ」という発想は、実は貨幣の本質に迫るものです。今、私たちが使っているお金は、貴金属と交換できない〝不換紙幣〟です。しかし歴史に詳しい人ならご存知の通り、江戸時代の東日本では金が、西日本では銀が本位貨幣として用いられていました。明治時代になるとこれが統一され、金本位制の「円」が流通するようになりました。いったいいつから私たちは、貴金属の裏付
仮想通貨にジャンク債、種まく“投信の伝道師”の野望
「モーニングスター」はどこに向かう?
投資を経験したことのある方であれば、一度は「モーニングスター」という名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。投資信託の評価を中心に世界規模の金融情報を配信している、投資家にとっては“投信の伝道師”のような企業です。そんな同社が1月24日、2017年度第3四半期(4~12月期)の業績を発表しました。これまで8年連続で2ケタの営業増益を続けてきましたが、今年度は第3四半期累計で1.8%の増益と伸びが鈍化。翌25日の株価も前日比で5%超の下落と冴えない展開となりました。しかし、決算発表当日に開かれた説明会での朝倉智也社長の言葉は、自信に満ちたものでした。その裏側には、モーニングスターが描く“脱・投信依存”の大いなる野望がありました。
総崩れの「仮想通貨」マーケットで何が起きているのか
ビットコイン、イーサリアムは半値水準
先週、仮想通貨マーケットは大きく揺さぶられました。ビットコインは1月16日に、一時1ビットコイン=100万円を割り込むレベルまで下落し、昨年12月に付けた最高値(同227万円程度)から半値以下になりました。他の仮想通貨でも、時価総額が2番目に大きいイーサリアムが終値ベースで、1月10日に付けた高値1イーサリアム=16万7,000円から、同月17日にはほぼ半値の8万9,000円まで下落。時価総額が3番目に大きいXRP(リップル)は、1月4日の375円から1月17日の102円まで、短期間で4分の1程度まで暴落しました。仮想通貨のマーケットで今、何が起きているのでしょうか。そして、価格の乱高下を繰り返す“新たな通貨”を、私たちはどう受け止めればいいのでしょうか。
10万円を運用するなら…利回りを稼げる運用先4選
お金のプロは使わない10万円をどうするか
あなたの預貯金口座に、常に10万円以上使っていないお金はありませんか?もしそうであれば、預貯金の金利は0.001%なので、全く増えません。特に使う予定がないのであれば、利回りを稼げる場所にお金を移しましょう。今回は、筆者が独断で選んだ、利回りを稼げる運用先4選をご紹介します。*運用は自己責任でよろしくお願いします。
私たち一般市民は「仮想通貨」にどう向き合うべきか
ついにビットコインが100万円超え
11月26日、ビットコインの価格がついに1ビットコイン=100万円を突破したというニュースが駆けめぐりました。1月には10万円程度で取引されていたので、1年足らずの間に10倍に価格が上昇したことになります。また、ビットコインに次ぐ時価総額を有するイーサリアムは、同じ時期に50倍の価格上昇を記録しています。こうした急激な価格上昇を見た投資家が仮想通貨の取引に続々と流入し、さらなる価格上昇を招くという状況は、典型的な「バブル」の様相を呈しているという指摘もあります。こうした熱狂的な市場の中で、私たちは仮想通貨とどう向き合えばいいのでしょうか。
ビットコインはドルを超えるのか 通貨“栄枯盛衰”の歴史
歴史を動かしてきたのは「お金」
今、当たり前だと思っていることでも、過去には当たり前のことではなかったり、その逆に未来になったら当たり前でなくなったりすることはよくある話です。それは永遠のシステムと思われている「お金」にも当てはまります。例えば「貨幣」というシステムは人類が生んだ発明ですが、ビットコインをはじめとした仮想通貨の登場が少しずつ貨幣の存在を脅かしています。そんな「常識」を覆す話を、「お金」を切り口にしながら世界史の流れと転換点を解説する『世界〈経済〉全史』(宮崎正勝著)から紹介しましょう。
「ビットコイン」払いが常識に? 家電・飲食店も導入進む
法改正の追い風で、より身近な存在に
仮想通貨「ビットコイン(Bitcoin)」の利用が拡大しています。4月、大手家電量販店のビックカメラは都内2店舗においてビットコインの試験利用を始めたと発表しました。ほかリクルートやぐるなびなどが導入を促進。今夏以降、多くの飲食店や美容室などに導入される見込みです。これまでは一部の投資家だけのものだったビットコインが、今年、私たちにとってより身近な存在となりそうです。