「お金を増やす力」を高める方法は?身につけるべき知識と資産運用のベースづくり
大学4年生でお金を増やそうと思ったのがはじまり
人生100年時代という言葉が広まってから大分時間が経ちましたが、みなさんは人生100年時代を生き抜くために、日々努力はしていますでしょうか?長寿化で問題となるのが「お金」と「働き方」。国税庁の「民間給与実態統計調査結果」によれば、2017年の平均年収※は432万円、5年前の2012年の平均年収は408万円なので、24万円増となっています。ただし、10年前の2007年と比べると、平均年収は437万円と5万円減です。※なお、この平均年収は、民間企業の従業員(非正規を含む)と役員の年収が対象です。平成の終わりから令和にかけて、景気が良いと言われているのに、賃金の状況は決して良いとは言えません。将来的に平均年収が大きく上がる見込みは薄いでしょう。野村総合研究所の調査によれば、20年以内に、日本の仕事の約49%がロボットやAI(人工知能)に代替されると言われています。このような時代を生き抜くためには、いつまでも働き続けられるスキル・能力・知識が求められます。また、健康、コミュニティ、お金なども大切です。要は「個の力」を高め続けなければなりません。筆者は「個の力」を『自分の価値』と呼んでいます。特
もうすぐ定年、退職後は手間のかからない投資を始めたい
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回の相談者は、夫婦ともに65歳までは働くという60代の共働き夫婦。退職後は手間のかからない投資を始めたいといいますが、どんな選択肢があるのでしょうか。FPの鈴木さや子氏がお答えします。夫婦ともに、65歳までは働く予定です。ただ、私はこれからの5年間は再雇用になるので、手取り年収が150万円ほど減る予定です。住宅ローンはあと4年(ローン控除あり)で完済。退職金は1500万円ほどです。年金は夫が200万円、妻が180万円で、2人で380万円程度を見込んでいます。家計で改善すべき点があればご教示ください。また、退職後にはあまり手間のかからない投資を始めたいと思っていますが、どんなものがありますか。アドバイスお願いします。〈相談者プロフィール〉・女性、60歳、既婚(夫:63歳、会社員)・子供2人:25歳、23歳・職業:会社員・居住形態:持ち家(マンション)・毎月の世帯の手取り金額:66万円・年間の手取りボーナス額:120万円・毎月の世帯の支出目安:57万円【支出内訳
日本株vs米国株、長期的な投資魅力があるのはどっち?
過去30年の実績を比べてみた
米国株が上昇しています。ニューヨークダウ平均、S&P500、ナスダック総合指数などの主要な株価指数は、そろって7月に史上最高値を更新しました。一方で、日本株は大きく下落しているわけではありませんが、上昇に勢いはありません。たとえば日経平均株価は昨年10月2日に2万4,270円の高値をつけましたが、現在はその高値から10%以上も下落した水準にあります。このように現在、短期的に米国株が日本株のパフォーマンスを上回っています。それでは長期的に見てみると、どうでしょうか。
酷暑にこそ考えたい、「環境問題解決ファンド」の投資価値
高まる気候変動対策への注目
ようやく夏らしい日がやってきましたが、久々の夏の日差しは耐え難いものがあります。欧州では7月25日に熱波に見舞われ、パリで観測史上最高の42.6度を記録。72年ぶりに最高気温が塗り替えられました。一方、熱帯に位置するメキシコでは6月末に雹(ひょう)が一晩にして90センチ以上積もるなど、世界各地で異常気象がみられています。世界経済フォーラムは「グローバルリスク報告書2019年版」で、2019年に世界で発生の可能性が高いリスク上位3位に「異常気象」「気候変動適応の失敗」「自然災害」を挙げました。自然環境関連のリスクは、3年連続で他を圧倒しています。中でも、気候変動適応の失敗は「影響度が最も大きいリスク」と指摘しています。こうした中、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は2018年10月、パリ協定の世界の平均気温上昇を1.5℃未満に抑制する目標を達成するために必要な劇的かつ前例のない変化を遂げるには、最大で12年しか残されていないと報告しています。そして、投資の世界でも、このような環境問題に対する関心が高まっています。今回は、その最前線を解説したいと思います。
37歳男性、投資と貯蓄の比率を「6:4」にするには?
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回の相談者は、投資と貯蓄の比率を6:4にしたいという37歳の男性。何社か掛け持ちでロボアドの積立投資を行っていますが、それだけではなかなか希望の比率に近づかないといいます。FPの伊藤亮太氏がお答えします。資産に対する投資と貯蓄の比率を6:4にしたいと考えています。ですが、自分は株やFXなどの投資は向いていないと感じており、投資信託の積立をメインに考えたいと思っています。現在、ロボアドバイザーでの積立投資を何社か掛け持ちでやっております。内訳は以下の通りです(それぞれ月4万円積立)。・ロボアド積立1: 230万円・ロボアド積立2: 10万円・ロボアド積立3: 10万円しかし、このままではなかなか6:4には達しないので、次の3択で悩んでいます。(1) 投資積立額を増やす(2) なんらかの別の投資を行う(株やFX以外)(3) 何もしないアドバイスいただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。〈相談者プロフィール〉・男性、37歳、既婚(妻:37歳、会社員)、子供
転売目的の購入者激増でファン涙目 過熱する「スニーカー投資」の世界
平日早朝から行列を生み出す、熱狂の正体
ある日、原宿のスニーカーショップの前には平日早朝にもかかわらず長蛇の列が。彼らのお目当てはこの日発売となる「ナイキ」のスニーカー。若者だけでなく、幅広い年齢層のユーザーが希少な人気モデル目がけて集結していました。もちろん開店と同時にそのモデルは完売。後日オークションサイトを見てみると、そのアイテムが高値のプレミアム価格で出品されていて――。今、スニーカーが世界的な大ブームです。アメリカでの市場規模は650億ドル(約7兆円)を超えるとされ、日本国内でも個々数年でスニーカー市場は5000億円を超える規模に成長しました。1990年代にもナイキの「エアジョーダン」や「エアマックス」を始めとしたスニーカーが流行しましたが、そのときと現在のブームではどこが違うのでしょうか。現在のスニーカーブームを語る上で欠かせないのがリセール(転売)の市場です。「e-bay」などのオークションサイトのみならず、最近では「GOAT」や「Stock X」などスニーカー専門の転売プラットフォーマーも現れ活況を呈しています。インターネットを駆使した転売市場の広がりは90年代にはなかったもの。なかでも「Stock X」はス
芸人の謝罪会見をきっかけに株主の意味を学ぶ
株主と社長はどっちが偉いの?
吉本興業の闇営業について、雨上がり決死隊の宮迫博之氏と、ロンドンブーツ1号2号の田村亮氏が謝罪会見をしました。筆者も含めて、かなり多くの方が興味を示していたようで、会見翌日にダウンタウンの松本人志氏が本件について語ることになり、急遽生放送となったフジテレビ系「ワイドナショー」の平均視聴率は16.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)となり、同番組開始以来、最高の視聴率になったそうです。会見の中で語られた内容は驚くことばかりでしたが、なかでも田村氏が述べた「在京5社、在阪5社のテレビ局は吉本の株主だから大丈夫といわれた」という部分は強い印象を残しました。ここでいう株主とはどういうことでしょうか? 今回は株主の意味を学びましょう。
東京オリンピックまで1年、関連銘柄を今買っても遅くない?
これからは「待ち」の姿勢がカギ
東京オリンピック開催まで、本日でちょうど1年となりました。これまでの高値を追う動きが一段落し、東京オリンピック関連銘柄への投資を検討される方も多いかもしれません。しかし、安易に手を出してしまうと、思わぬケガをしてしまう可能性があります。どんなところに注意が必要なのでしょうか。
未来の車に搭載!開発進む全固体電池、投資候補はどこ?
EV向けが試作段階
IoT(もののインターネット)や電気自動車・ハイブリッド車の普及により、高容量・ハイパワーな次世代電池へのニーズは日増しに高まっています。世界経済の減速懸念、地政学的リスクの高まりなどとは関係なく、研究開発は着実に進んでいます。そんな中で、次世代電池として最も注目される全固体電池について、紹介したいと思います。
資産運用だけで暮らしていける?早期リタイア希望の43歳男性
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回の相談者は、早期リタイアを希望する43歳の未婚男性。貯蓄で増資をしながら投資を続け、リタイア後は運用資産で暮らしていきたいといいますが、はたして可能なのでしょうか。FPの横田健一氏がお答えします。早期リタイアしたいと考えています。月々の貯蓄とボーナスで年間300万円ほど増資をして、投資信託とREITで現在年間で5%の利益を出せています。このまま投資を続けて、運用資金が6000万円になったら、その5%の利益で生活したいのですが、現実的なプランでしょうか? リタイアしたら車の所有をやめるので、支出は年間約50万円は削減できそうです。アドバイスをお願いします。〈相談者プロフィール〉・男性、43歳、未婚・職業:会社員・居住形態:賃貸(一人暮らし)・毎月の世帯の手取り金額:30万円・年間の手取りボーナス額:140万円・毎月の世帯の支出目安:17万円【現在の資産状況】・毎月の貯蓄額:13万円・現在の貯蓄総額:50万円・現在の投資総額:1350万円・現在の負債総額:なし
「投資どころか貯蓄もできない」過剰な自己投資で赤字に陥った夫婦
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は、マネーフォワードから生まれたお金の相談窓口『mirai talk』のもとへ実際に家計相談に訪れた方のお悩みをご紹介します。相談者は、2歳の子どもを保育園に預けて働く共働き夫婦。将来のために投資を始めたいといいますが、投資に充てる資金の捻出どころか毎月赤字で貯蓄すらできていません。原因は過剰すぎる自己投資にあるようです……。(※相談者の了承を得た上で掲載しています)
副業で稼いでも貯金15万、“あればあるだけ使う”から脱出したい
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回の相談者は、副業を含め月50万の収入があるのに、あればあるだけ使ってきたという32歳の未婚女性。これからは支出を削減して貯蓄をしていきたいといいますが……。マネーフォワードから生まれたお金の相談窓口『mirai talk』のFPがお答えします。今まで自分の使いたいようにお金を使ってきてて、支出を減らすのではなく副業をするなどして収入を増やすことを優先させてきました。最近になって漠然と不安と危機感を感じているため、これからは使い切らないで翌月に残すようにしたいと思っています。少しずつ残せるように、貯められるようにするには、まず何をしたらいいでしょうか? 簡単にできて長続きする貯蓄の秘訣を教えてください。〈相談者プロフィール〉・女性、32歳、未婚・職業:会社員・毎月の世帯の手取り金額:50万円(うち副業20万円)・預貯金:15万円【支出の内訳】・住居費:9.2万円(賃貸)・保険:0.5万円・教育費:0.3万円・通信費:1万円・食費:5万円・水道光熱費:2万円・
“投資番付”格上げが見送られても「ベトナム株」がアツいワケ
風が吹けば桶屋が儲かる?
米国のMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)は6月、定例の市場分類見直しを発表しました。MSCIは、投資信託(ファンド)など世界の機関投資家がベンチマークに採用している、世界で最も有名なMSCI指数シリーズを算出しています。以前の記事でも解説した通り、今回の見直しでは、ベトナムが「新興国」への格上げにつながる「ウォッチリスト」に掲載されるかどうかが注目されていました。はたして、結果はどうだったのでしょうか。
景気が悪いことを一番実感できる指標とは?
大きな視野で経済と向き合おう
『経済指標って何?ニュースを見て数値を分析するクセをつけよう』、『経済アナリストがスーパーで密かに追っかけてしまうモノ』と2回にわたって、経済指標について話してきましたが、今回でこの経済指標シリーズは最後です。経済指標は非常に種類が多ので、全てをくまなく確認して分析するのは難しいもの。過去2回に学んだ国内総生産(GDP)と消費者物価指数(CPI)、そして、今回学ぶ完全失業率の3つの経済指標を今後は確認する習慣を身に付けてもらえればと思います。
iDeCoは上限額まで拠出?40代フリーランスの資産形成
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回の相談者は、フリーランスのSEとして働く44歳の独身男性。自営業ため老後資金に不安があり、iDeCoを検討していますが、60歳まで引き出せないのが気がかりだといいます。FPの渡邊裕介氏がお答えします。老後に向けた資産形成のやり方を教えてください。44歳男性、独身、自営業で業務請負のSEとして働いています。現在は請負の仕事があり、毎月収入がありますが、去年までは無収入でした。今の仕事は請負のため長期継続はできませんが、老後に向けて家計を整えたく相談しました。支出の中の「その他」には、業務上必要な接待交際費や持ち出しになる備品代が含まれております。通信費は携帯電話(格安スマホ)と光回線代です、業務上ある程度高速安定な回線が自宅に必要なため、この項目はこれ以上の削減は厳しいです。自営業のため、所得税・国民保険などの分として貯蓄とは別に月20万円を蓄えております。貯金は生活費約2ヵ月分の50万円あります。ロボアドバイザーに月15万円を積立投資しておりますが、今後は
今の自分と未来の自分への投資のバランス…お金の不安と上手く付き合うには?
自分だから描ける未来の満足と今の満足
最近ニュースを騒がせている年金問題。働く世代にとっては耳が痛いニュースに不安を感じることも多いのではないでしょうか。コツコツ働いて払った年金が、「自分達の老後には戻ってこないかもしれない…」「2000万も貯蓄しなければいけない…」と不安を煽る言葉がいたるところに溢れています。また一方では若い世代になればなるほど、健康寿命も長くなり、100歳まで元気で生きられるという「人生100年時代」についての話題も多いですよね。"健康に長生きする"それだけ聞くと素敵な話ですが、元気であればその分楽しみたいと思うもの。ただし、楽しむとなると当然、元手が必要。そう考えると「将来、年金がもらえないなら今から節約して貯金に励まなきゃ」と今の生活の満足度を下げて未来に備える方もいるでしょう。しかし、不安を感じすぎて、今をおろそかにしすぎてしまっていいのでしょうか。自分の人生において未来の満足と今の満足のバランスを取ってあげるのは自分自身だからできることです。強い印象が残るニュースの数字に振り回されず、自分の中に目を向けてあげると少し変わってみえてくるかもしれません。
今こそ「有事の金」?ゴールドへの投資価値を考える
資産ポートフォリオに組み込むべき?
昔から、人々に宝飾品として好まれている金(ゴールド)。“腐る”ということがないので、価値の貯蔵としても利用されてきました。長らく通貨としても利用され、今でも世界の中央銀行が資産として保有しています。もちろん、資産運用として金に投資する投資家は多く、先物取引も整備されています。今回は、宝飾品としての金ではなく、投資先としての金の魅力について考えてみます。
注目浴びる中国の「ユニコーン企業」、その投資価値を考える
足元の損益よりも注目すべきは?
5月17日、中国で最も若いユニコーン企業の1社であるラッキン・コーヒー(瑞幸珈琲)が米国のナスダック市場に上場しました。ユニコーン企業とは、評価額10億ドル以上、かつ設立年数が短い未上場企業を指します。希少で価値が高いことから、伝説上の一角獣(ユニコーン)になぞらえてできた言葉です。直近1年間で株式公開を行った中国の元ユニコーン企業としては、他にスマートフォンメーカーのシャオミ(2018年7月に香港上場)や格安ネット通販のピンドゥオドゥオ(同年7月にナスダック上場)、電気自動車メーカーのNIO(同年9月にニューヨーク上場)、フードデリバリーの美団点評(同年9月に香港上場)などが挙げられます。