お金を「減らさない」ことも重要である
この世においしい話はない
連載「お金の育て方」では、タイトルの通り、これから資産運用を始めようと思っている人や、既に始めてみたけど何を学べばいいかわからない初心者に向けて記事を書いています。これまでは主に資産運用を開始するにあたって、知っておいた方がいいことや、心掛けた方がいいことを解説してきましたが、今回は少し別の視点から「お金を減らさない」について考えてみましょう。資産運用はしたいけど、投資は自分にはハードルが高い、危ない気がするという人にも、身近に潜む話なので、すんなりと理解しやすいと思います。
バーバリーなき三陽商会のピンチを救ったファンドの思惑
株主総会を舞台にファンド同士が空中戦
「三陽商会」という社名を聞いたことがなくても、「バーバリー」というブランド名であれば、ほとんどの人が知っているのではないでしょうか。同社は1965年からバーバリーのコートを輸入し、1970年に日本国内におけるバーバリーブランドの企画・製造・販売ライセンスを獲得。日本にバーバリーを浸透させた功労者といっても差し支えない会社です。その三陽商会が今年3月に開いた株主総会で、ピンチに陥っていました。「配当を倍増せよ」という株主提案を、シンガポールのファンドが提出したからです。そして、このピンチを救ったのも、米国に籍を置く別のファンドでした。いったい、なぜ三陽商会はこんな状況に陥ったのでしょうか。そして、株主総会を舞台にファンド同士が駆け引きを繰り広げた背景には、どんな事情があったのでしょうか。舞台裏を掘り下げてみます。
若者向け証券が船出、「SBI+Tポイント経済圏」の同床異夢
Tポイントで数百円から株取引
「ポイント投資」という言葉を聞いたことがありますか。現金ではなく、買い物などで貯まったポイントを使って投資ができるもので、近年続々とサービスが始まっています。4月10日には、ネット証券最大手のSBI証券と、「Tポイント」を運営するCCCマーケティングが組み、Tポイントで少額から株が買える新会社「SBIネオモバイル証券」がサービスを開始しました。発表会見の中身から、その背景にある両社の思惑を探ります。
潤沢な資産、増やすことだけではなく「使いみち」も大切
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回の相談者は、3つの悩みを抱えた27歳の既婚男性です。社宅を出た後の住宅をどうするのか、十分な貯蓄があれば民間保険に加入する必要はないか、貯蓄の半分を投資に回すのは危険か。これらの悩みにFPの横田健一氏がお答えします。現在、私は今後のお金の使い方について、以下の3つの悩みがあります。1. 社宅を出た後に、持ち家を購入すべきか?2. 民間保険には一切加入しなくて問題ないか?3. 現在保有している貯蓄の大半を投資に回すのは危険か?1について、現在私は社宅に住んでいます。在住期間の制限は15年です。現在27歳なので、仮に期間いっぱい住んだとすると42歳で社宅を出ることになりますが、その後持ち家を購入すべきか、もしくは賃貸にするか悩んでいます。定年後は、私の両親が保有している物件(地方なので在職中は住めません)に住むことができそうなのですが、定年までの期間が20年以上あることを考慮すると、家賃を払い続けるより、手頃な中古物件を一括で買ってしまったほうが良いかと考えて
8年で資産13倍?「買うべき株を提案するAI」の実力
将棋AIベンチャーと日興証券がタッグ
卵を1つのカゴに盛るな――。失敗しにくい投資の鉄則として勧められることの多い「分散投資」の必要性を訴えた相場格言です。しかし、投資初心者が複数の銘柄に分散して投資するのは至難の業。それなりの資金量が必要ですし、投資に関する最低限の知識も欠かせません。“投資のプロ”に運用を任せる「投資信託」をコツコツ購入するのも一法ですが、任せきりだと投資に関する知識やノウハウが身に付きにくい面も否めません。そんなジレンマを解消してくれるかもしれない新サービスを、SMBC日興証券が3月29日にスタートさせました。このサービスの指南役は、最近流行りのAI(人工知能)。日興証券によると、AIを活用した個人向けの投資情報サービスは日本初だといいます。AIが指南する投資家向けサービスとは、どんなものなのでしょうか。実際に体験してみました。
ストイックな管理がストレスに…「家計の三分法」正しいやり方
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は、支出を消費・浪費・投資の3つに分ける「家計の三分法」を取り入れている35歳の主婦からの相談です。家計をよりよくするために取り入れたこの方法が、かえってストレスになっているといいます。マネーフォワードから生まれたお金の相談窓口『mirai talk』のFPがお答えします。この春から復職をします。以前、ファイナンシャルプランナーの横山光昭さんの著書を読んだのをきっかけに「消費・浪費・投資」について夫婦で月1回、確認する時間を作るようにしました。うちの家計は、投資が少なく、消費か浪費かの判断に悩むお金の使い方は浪費という判断にしています。お付き合いのお食事や外出は浪費として判断しているので、断ることが増えてきました。すると、なんとなくストレスが増えているのに、支出の改善がはかれている実感はないため、このやり方が間違っているのではないかと不安が募っています。消費・浪費・投資の分け方について厳しすぎるのでしょうか? 振り分け方について、アドバイスをお願いします。
脱・運頼み投資!長期運用に欠かせない「投資関連本」3選
“投資の伝道師”が自信の推奨
以前の連載記事において、筆者がお会いした長期的に投資で成功している方の特徴をご紹介しました。その中でポイントの2つ目に挙げたのが「常に学ぶ」ことでした。本当に、私がお会いした成功者の皆さんは例外なく、継続的な学びを続けていらっしゃいます。そういった姿勢に触れると、私自身ももっと勉強せねばという思いを強くします。株式投資の世界は、どれだけ勉強してもそれが必ずしも成果に結びつくわけではありません。ものすごく時間をかけて精緻な分析を行って投資した銘柄の株価が下落することもあれば、逆にまったく勉強せずに選んだ銘柄がたまたま運良く大幅に上昇することもあるでしょう。株式投資がギャンブルに近いと思われている理由の1つはこういったところにもあるのかもしれません。それでも私は株式投資で成功するためには継続的な学びを続けることが必須であると強く信じています。運頼みの投資は長続きしません。逆に不運に見舞われることも当然あります。継続的な学びを続けていてこそ、不運に見舞われた際のダメージを小さくし、幸運が舞い降りたときのリターンを増やすことができると思います。
自分の投資スタイルはどのように決めるか
投資のスタイルは十人十色
連載『お金の育て方』では、これから資産運用を始める未経験者や、資産運用を始めてみた初心者に向けて、最初の段階で知っておくべき話を書いてきました。大事なお金を運用するために、連載だけではなく、情報をネットや書籍などからも収集し、自分なりにいろいろと考えているかもしれません。しかし、調べれば調べるほど、さまざまな投資スタイルを目にして、自分はどのようにすればよいのかわからなくなる場合もありますよね。今回は投資スタイルの決め方のアドバイスができればと思います。
“化粧品業界”への投資が中長期の資産形成に向いているワケ
不確実な中で確実性の高さに注目
将来の資産形成を考える場合、株式は1つの重要な運用ツールであり、中長期を見据えて成長の見込める銘柄に着目するのが投資の王道です。とはいえ、10年後、20年後、30年後を予測し、技術革新の先端を行く企業や業種を予測することは困難です。中長期を見通すことが難しい点も、株式投資をためらってしまう1つの理由かもしれません。しかし、変化が激しい世の中でありながらも、当初の予想から方向性がそれほどぶれることなく、見通せるデータがあります。それは人口データです。人口予測のように、ある程度見通すことができる将来像をもとに、手堅く中長期投資を行うのも1つの方法でしょう。今回は、今後世界的に人口が増加するという人口予測に基づき、これから着実な成長が期待できる業界についてご紹介したいと思います。
住宅ローンの繰上げ返済と投資、余剰資金はどっちに回す?
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回の相談者は、潤沢な金融資産を保有する45歳の主婦。住宅ローン減税が終了するタイミングでこの資産を繰り上げ返済に回すか、投資に回すか悩んでいるといいます。FPの高山一恵氏がお答えします。今年度末で住宅ローンが10年を迎え、住宅ローン減税が終わります。今ある現金をローンの返済にあてるべきか、ローンを返済せずに運用に回すべきか、悩んでいます。現在、住宅ローンは変動金利0.6%で借りています。今のところ夫婦でiDeCoとNISAは始める予定です。子供のためにジュニアNISAも始めようと思っています。それ以外の余剰金で新たに投資信託を購入するか、もしくは早々に住宅ローンを返済してしまうか、どちらがいいのでしょうか。娘の高校、大学の学費がこれから必要になってくるので、あまりリスクは取りたくないと考えています。アドバイスよろしくお願いいたします。〈相談者プロフィール〉・女性、45歳、既婚(夫:会社員)、子供1人(私立中2)・職業:パート・居住形態:持ち家(戸建て)・手取
長期で資産運用を行うことをすすめる理由
金利を実感しにくい日本でお金を育てるには?
連載『お金の育て方』を読んでいる方は、これから資産運用をはじめてみようという人も多いかと思います。過去の記事でも述べてきましたが、資産運用をするのであれば長期投資が基本と考えています。当然、短期間で大金を稼げた方がいいわけですが、そんなおいしい話は世の中にはなかなかありませんし、あったとしても同時に高いリスクを背負うことになるかと思います。資産運用の目的は人によってさまざまですが、大事なお金を扱うので、過度にリスクを取るのは得策ではありません。今回はなぜ「長期」にこだわるのかを解説していきたいと思います。
今や「ポスト中国」、各国がこぞってベトナムに投資をする理由
外国直接投資が過去最高
海外からベトナムへの直接投資が増加しています。2018年の外国直接投資(FDI)実行額は、過去最高の191億米ドルとなりました。今年に入ってもFDIの勢いは衰えず、1~2月のFDI認可額は新規・拡張を合わせて33億米ドルと、前年同期に比べて58%増加しています(出資・株式取得は除く)。さらに特徴的なのは、足元の認可額の5割を香港からの投資が占めたことです。米中貿易摩擦の長期化を背景に、米国などへの迂回輸出先として、中国企業の間でもベトナムの注目度が高まっていることがうかがえます。
株式投資で大成功している人に共通する3つのポイント
著名投資家に直接インタビュー
筆者は以前から株式投資で成功を続けている色々な投資家の方にインタビューし、マネックス証券のお客様にインタビュー内容をご紹介してきました。筆者自身も、お話を伺ったことで大変多くの学びをいただき、その内容をご紹介したお客様からも大反響をいただきました。今回は、そんな過去のインタビューから、成功を続けている投資家の方々に共通すると感じた3つのポイントをご紹介します。
資産のうち、どれくらいを投資にまわせばいいの?
人によって答えはバラバラ
連載『お金の育て方』では資産運用を始める際に心がけるべきことや、株式投資と投資信託の基礎について書いてきました。これまでの6つの記事を読んで、なんとなく資産運用について重要となるポイントは理解できてきましたでしょうか。そろそろ自分でも始められそうだと思っていただけたなら大変うれしいのですが、いざ始めようとすると新たに気になってくることもありますよね。自分が持っている資産(貯金)のうち、どれぐらいの割合を投資にまわせばよいかもその一つです。そして、投資にまわす資産のうち、どの金融資産をどれぐらいの割合で購入するか。今回はそこについて書いていきます。
為替リスクを抑えても高利回りって本当?円ヘッジ付き外債の仕組みとは
裁定取引を利用した円債代替商品
円ヘッジ付き外債というものをご存知でしょうか。円ヘッジをしない外債投資に比べて為替リスクが小さくなる一方で、世界中に投資先を探しにいくことで、同種の日本の債券(以下、円債)よりも相対的に高いリターンを獲得しようとする投資です。元本保証はないものの、円債の代わり(円債代替)として検討されることの多い円ヘッジ付き外債ですが、なぜ円債よりも相対的に高いリターンが期待できるのでしょうか。今回は、この円ヘッジ付き外債の仕組みについてお伝えします。
桐谷さん「四季報を読める人が“株の買い時”を逃すワケ」
株主優待投資の勘どころとは?
2月27日から3月5日までの日程で、渋谷ロフトで開催されている「優待の桐谷さん」展。株主優待だけで生活している桐谷広人さんの“優待生活の極意”を詰め込んだ企画展です。残念ながら桐谷さん本人が登場するトークショーは3月1日が最終日でしたが、「MONEY PLUS」では桐谷さんの単独インタビューに成功。株式投資や優待株に興味はあるけれど、あと一歩が踏み出せない人に向けたアドバイスを聞きました。
ゴタゴタ続きも株価は復調、「日産自動車」は今が買い時?
予想配当利回りは5.9%
カルロス・ゴーン元会長の逮捕が伝わった昨年11月20日以降、日産自動車株は大きく下がりました。しかし、今年に入ってから、株価は反発。配当利回りに魅力を感じた個人投資家の買いが増えました。2月末の株価は962.4円で、予想配当利回りは5.9%となりました。東証1部の平均配当利回りが2月末時点で2.2%ですから、5.9%でもとても高い利回りです。日産株は今が買い時なのでしょうか。
2000万近くの資産、預貯金だけで保有しているのは不安
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回の相談者は、共働きの42歳の女性。資産は2000万円近くありますが、そのほぼすべてを預貯金で保有しています。老後への漠然とした不安から積立投資を始めたいと言いますが……。マネーフォワードから生まれたお金の相談窓口『mirai talk』のFPがお答えします。現在、主人は単身赴任、私は両親の家に一緒に住んで生活をしています。共働きなので預貯金はある程度貯まっていますが、主人の単身赴任が長いため、毎月の使途不明金が多いのは仕方ないと割り切ってはいるものの、定年後も資金が足りるのか漠然と不安があります。これから積立投資信託などを始めようと思っていますが、適正な投資額やリスク管理について知っておくべきことなどあればぜひアドバイスください。 〈相談者プロフィール〉・女性、42歳、既婚(夫:42歳、会社員)、子どもなし・職業:会社員・手取り世帯月収:50万円・手取り世帯年間ボーナス:180万円【資産状況】・預貯金:1850万円・有価証券:50万円(個別銘柄)【支出の