はじめに
「月100円でも、投資信託の積み立てができますよ」という話を聞いたことはありますか?
でも、投資初心者の方のなかには、「月100円で投資をして、本当に意味があるのかな…」と疑問に思っている人もいるでしょう。
今回は、「月100円投資」にどんな意味があるのかについて、お伝えします。
「月100円投資」は、本当に意味がない?
最近は、金融機関によっては月100円から投資信託の積み立てができるようになりました。とはいえ、「たった月100円で投資するなんて、意味がない」という声を聞くこともあります。
その理由は、「1年積み立てを続けても、元本は1200円。たとえ2倍になっても2400円にしかならず、資産形成につながらないから。割に合わない」というもの。確かに、わざわざ投資用口座を開設しても、1年後にほんの1000円、2000円程度であれば、投資をする意味がないと感じることも理解できます。
しかし、「月100円投資」でも、十分に意味があると筆者は考えています。その理由を4つお伝えしましょう。
「月100円投資」に意味がある4つの理由
理由1. 投資を「気軽に始められる」から
投資初心者の方は、「投資をするには、大きなお金がいる」と勘違いしていることがよくあります。「月100円」と聞いても、「結局いろいろお金がかかるのではないか…」と不安に思う人も少なくありません。
投資信託の最低月額積立額が100円という金融機関なら、本当に月100円から始められます。自分で投資積立額を変更しない限りは、途中で何かお金を請求されることはありませんし、世界中の株に分散投資をする場合でも、月100円でOKなのです。
“はじめの一歩”がなかなか踏み出せない初心者の方にとって、月100円投資なら、誰でも簡単に踏み出せるのではないでしょうか。
理由2. 「投資を続ける」経験が身につくから
実は投資は「始めること」だけでなく、「続けること」が非常に大切です。なぜなら、せっかく投資を始めても、途中で怖くなってやめてしまう人も一定数いるからです。
100円なら、相場が下がっても、95円や90円、85円になるだけで、大きな痛手にはなりません。「80円になったから、投資なんて怖い!」とは思わないでしょう。きっと、そのまま続けていくことができるはずです。
しかし、100万円で投資を始めた場合はどうでしょうか。80万円に減ってしまったら「投資なんて、怖い!」と思うかもしれません。「もっと減るかもしれないから、今のうちに投資はやめよう」と、損を出して80万円で売却してしまうケースもあるでしょう。
しかし、もしそのまま投資を続けていれば、実は100万円に回復し、110万円、120万円と増えていったかもしれません。そのころには「もう値上がりしているから無理だ」「自分は投資のタイミングが下手だ」と落ち込むかもしれません。
その点、「100円投資」なら、ずっと続けていけるはずです。増えたり減ったりすることを身をもって学べます。値動きがあることをしっかり実感したうえで、投資額を増やしていくことにもつながるでしょう。