はじめに

支払い要件の具体例

それぞれの支払い要件でどのような状態になると支払われるのか、具体例を挙げてみます。

国民年金法に定める障害等級2級の認定事例

50代会社員、急激な視力低下で眼科を受診。網膜症と診断された。内科受診をすすめられ検査の結果血糖値が高く糖尿病も判明。その後も血糖のコントロールがうまくいかない状態が続き、網膜症の手術後も視力が元に戻らず、勤務先を退職。初診日から1年6か月後、障害等級2級に認定。

身体障害者手帳4級の認定事例

40代会社員、手足のしびれと、ろれつが回らず言葉が出ない症状が突然あらわれ、救急車で搬送。脳梗塞と診断された。治療、リハビリの結果、ほぼ正常に歩けるようになったが、言語機能に後遺症が残ってしまった。後遺症の程度から、身体障害者手帳4級に認定。

要介護1の認定事例

50代専業主婦、関節リウマチにより手足の指に、こわばり、疼痛、しびれ、熱感がある症状が続いている。そのため、歩行時に不安定となり、重いものを持つことができない。買い物や洗濯などに一部介助が必要となるため、要介護1と認定。

いずれも日常生活を送るのに大変な状態といえますが、即命にかかわる症状ではなく、今後の生活維持のため経済的支援が必要な事例です。公的支援に加え、民間保険のサポートが重要です。

商品の進化と選び方

収入保障保険の支払い要件は、医療技術の進歩や社会的ニーズの変化により指標が広がり、基準が緩和されています。病気や障害と付き合う期間が長くなる中で、就労不能リスクへの備えはますます重要になっています。

選び方のポイントは以下の4つです。

〇保障範囲の確認
収入保障の基本的な保障は死亡保障ですが、商品構成で、高度障害状態、障害状態、介護状態など保障の範囲を選択することができます。保険の目的によって選択しましょう。

〇保険料とのバランス
死亡保障のない就労不能部分のみの商品も選択肢に入れるのもいいでしょう。死亡リスクについてはすでに別の保険でカバーしている場合も考えられるので、就労不能だけを保障する商品の選択も有効です。死亡保障を省くことで保険料が抑えられます。

〇健康状態や喫煙の有無による割引の活用
多くの商品に割引制度があり、該当になれば大きなメリットです。BMI、血圧値、健康診断受診の有無、喫煙の有無、運転免許の色など様々な指標で割引が効き、標準保険料の3割引になる場合もあります。

〇比較サイトの活用
商品の特徴を比較し意向にあった商品を選びましょう。比較サイトでは、保険の専門家が、ポイントをわかりやすく解説しています。

収入保障保険商品の進化により、幅広いリスクに対応できるようになってきました。就労不能リスクをカバーする保険を検討し、安心した生活を送れる基盤を作りましょう。

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