はじめに
自分はどのような配分で持てばいい?
一人暮らし世帯、二人以上世帯、それぞれにおいての金融資産総額と、預貯金・株式・投資信託・債券の年代別の平均額についてお伝えしました。
自分の年代の金額を見て、自分の状況と比べて「多いな」「少ないな」などと感じたと思います。ご紹介したのはあくまでも“平均額”で、実際には人によってさまざまです。参考値としてとらえていただけたらと思います。
では、「自分の場合は、どのような割合にすればいいか」も考えてみましょう。
まず、誰でも押さえておきたいことが、何かあったときの「生活防衛資金」です。手取り月収の3カ月~1年分ほどを、預貯金などでもっておくことがのぞましいでしょう。一人暮らしの場合や、正社員以外の場合(非正規雇用やフリーランスなどの場合)は、二人以上世帯の場合や正社員の場合に比べてリスクがありますので、半年~1年分と多めの方が安心です。
次に、リスクのある商品(株式や投資信託)の割合について、考えてみましょう。
一般的に、年齢が高くなればなるほど、リスクのある商品を減らしていくことがのぞましいです。なぜなら、相場が大きく下がった際に、回復まで長期間待つことが難しくなるからです。逆に若いうちは時間的余裕があるため、比較的リスクのある投資性商品を持っていても、相場の下落などがあっても、リカバリーの時間があります。そのため、リスクのある商品の割合を増やすことも選択肢です。
ただ、若いうちは、近い将来にどんな大きな支出があるかが未知数であることも要注意です。そのため、「日常的に使いたいお金」「今後1~5年以内に使いたいお金」「5年後以降に使いたいお金」の3つに分けて考え、それにあわせて商品を選ぶようにしましょう。
・日常的に使いたいお金
元本保証があり、入出金のしやすい「預貯金」が基本です。
・今後1~5年以内に使いたいお金
株式や投資信託などの投資性商品などでは、使いたい時期に大きく下がっていると元本割れの恐れがあるため「預貯金」がのぞましいでしょう。金利が高めの定期預金が選択肢です。また、「個人向け国債」も、最近は金利が上がってきていて、選択肢となるでしょう。
・5年後以降に使いたいお金
そのうち一部は、投資性商品を取り入れていくのもよいでしょう。例えば、投資先を幅広く分散できる「投資信託」で、コツコツ積み立てていくことが選択肢の一つになります。
また、投資に慣れてきて、興味があれば勉強したうえで、余裕資金の一部で個別株にチャレンジしてみるのも一案です。
特に現在はインフレ傾向ですので、5年先、10年先など、時間がたつほど、現金・預貯金で持っていると、インフレ負けしてしまう恐れがあります。一部の資金で投資を取り入れることは、ぜひ検討したいところです。ただしリスクがあり、増える可能性もあれば、減る可能性があることは必ず頭に入れておきましょう。少額で少しずつ、投資先を幅広く分散させることを心がけましょう。
今回は、年代別の金融資産総額のほか、預貯金や株式、投資信託などをどれくらい持っているのかの平均額、そして自分の資産割合についての考え方をお伝えしました。
金融商品の知識も大切ですが、何に使いたいのか、どれくらい貯められそうかといった、自分自身のライフプイランやマネープランを考えることも大切です。それらをじっくり考えたうえで、無理のない範囲で資産形成をすすめていきましょう!
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