はじめに

トランプ関税の行方と日本の減税政策を注視

では、現状に当てはめて考えるとどうでしょうか。現在、株式相場の一大転換点になりそうな出来事として、以下の2つが考えられます。

①トランプ関税の撤廃
②消費税を中心とした大幅減税政策

①については、荒唐無稽に見えるかもしれませんが、可能性はゼロではありません。実は、米国ではトランプ大統領の“強権発動”で始まったトランプ関税は、米国の裁判所で「国際緊急経済権限法(IEEPA)」に基づく裁判が行われています。この裁判は最高裁までもつれ込む可能性が高いと見られるほか、判決の結果を受けて、トランプ大統領がどう動くかについても不透明です。結局、金融相場や中央銀行の政策に大きく影響する「不確実性」が続く公算が大きいと思われますが、「トランプ関税が撤廃されるかも!」と報じられれば、日本の株式相場は上昇するでしょう。

②については、野党の多くが消費税の大幅減税を打ち出しているため、実現度は割と高いといえます。大幅減税が決まれば、日本の景気拡大期待によって、やはり株式相場は上昇する公算大。ただ、この場合、日本の財政悪化懸念によって円相場が弱含む可能性はあります。円相場については、日銀による利上げのタイミング次第で、変動が大きくなるかもしれません。いずれにしても、今後は①、②を巡る状況について注視していく必要がありそうです。

投資管理もマネーフォワード MEで完結!複数の証券口座から配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward HOME]

この記事の感想を教えてください。