はじめに
終活のために今できること
ご自身の死後、事務手続きを自分で行うことはできません。ですから、少しでも生前に整理し、自分の意思を残しておくことが大切です。その手段としてよく利用されるのが「エンディングノート」や「遺言書」です。
「エンディングノート」には、法的な効力はありませんが、自分が望む葬儀や有価証券、預金、保険といった財産の情報、知人・交友関係、伝えておきたい思いなどを自由に記すことができます。人生の棚卸しとして、自分の考えを整理するのにも役立ちます。
「遺言書」には法的な効力があります。ただし、要件を満たしていないと無効になってしまう可能性もあるので、作成時には注意が必要です。
大変かもしれませんが、少しずつ生前整理を始めるとよいでしょう。将来施設に入る可能性なども考慮し、早めに整理をしておくと、後の負担を大きく減らすことができ、老後の暮らしをより快適でシンプルにすることもできます。
また、認知症に備える手段として、「成年後見制度」や「家族信託」などの活用を考え、準備を進めておくのも重要です。特に「家族信託」は、認知症の発症後には契約ができなくなるため、元気なうちに準備を進めておく必要があります。
一人で老後生活を送る場合には、「死後事務委任契約」や「身元保証サービス」などの制度も検討しておくと安心です。ただし、これらのサービスは、まだ法整備が十分とはいえず、利用にあたっては慎重な検討が必要です。
エンディングノートから始めてみよう
「終活」は、予想以上に多くのことを考え、準備をしていく必要があります。そのため、何から始めてよいか分からない方も多いのではないでしょうか。
そのような場合は、まず「エンディングノート」を書き始めることをおすすめします。
実際に書いてみることで、自分の考えが整理され、遺言書の作成や認知症への備えといった次の段階にスムーズに進むことができます。「まだ早いかも」と思う時期こそ、「終活」を始める好機かもしれません。 老後資金は失敗できない!あなたが今からできる資産形成の始め方、お金のプロに無料で相談![by MoneyForward HOME]