はじめに

避難スイッチをできるだけ早く入れる

数年前、筆者が住んでいる地域に大雨が降ったことがありました。近くに流れる川はそれほど大きな川ではありませんが、数キロ先の大きな川の水位がかなりあがり、避難指示が住んでいる町にでたことがあります。

避難指示が出たにもかかわらず、筆者も近所の人も避難場所へ避難した人はほとんどいませんでした。結果大災害にはならなかったのですが、なぜ避難ができなかったのでしょうか?

今までにない大雨、ラジオから避難指示が出たとの情報を受けた、町内の放送も流れている、と危険の察知は充分していました。しかし、逃げるかどうかの判断をせまられた時、隣近所のひとが逃げていないから大丈夫、という「同調性バイアス」と、今までも水があふれたことがなかったから多分大丈夫、これ以上降り続くことはないだろう、という異常事態に心を落ち着かせようとする「正常性バイアス」が働いたからだと思われます。

ですから、命を守るためには、逃げるかどうかの判断はしない。警戒レベル4の避難指示が出たら迅速に非難する。避難スイッチをできるだけ早く入れることが必要です。

災害はいつか起こるもの。そして水害は、予測と判断で命が守れる災害です。「まだ大丈夫」と思うその一瞬が、生死を分けるかもしれません。自分自身と大切な人を守るために、“逃げる決断”を日頃から準備しておいてください。

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