はじめに

趣味にかけるお金を整理する仕組みのヒント

趣味にかけるお金は、「家庭全体のお金」と「自由に使えるお金」を分けて考えることが大切です。

●「自由に使えるお金」としてお小遣いを設定する
お小遣いを事前に取り決めておくことは、夫婦の間で不公平感を減らすポイントになります。その範囲内であればお互い自由に使えるため、相手の使い方に口を出さずに済み、気持ちよく尊重しあえるようになります。

ここで大切なのは、金額を揃えることではなく、お互いの価値観を尊重しながら、「これくらいが心地よい」と思える額を決めておくことです。さらに、家計全体の年間予算に夫婦のお小遣いを組み込んでおけば、趣味費を確保しながらも将来の貯蓄や生活費とのバランスが取りやすくなります。

●臨時収入や副収入を趣味に充てる
固定のお小遣いだけでは、大きな趣味や特別なイベントを楽しむには足りず、窮屈に感じてしまうこともあります。

そんなときは、臨時収入や副収入など「増えた分」を活用するのがおすすめです。昇給があればお小遣いを少し増やす、ボーナスの一部を趣味に回す、ポイ活やフリマ収入など自分で工夫して得た分は自由に使う、といった方法です。

こうした仕組みを持っておくと、お互いに「努力した分だけ趣味に充てられる」という前向きな仕組みができます。

●大きな出費は年単位で調整
趣味を楽しむ旅行や高額な道具の購入など、お小遣いだけではまかないきれない大きな出費の場合は、「今年は夫の趣味にまとまった出費があったから、来年は妻の希望を優先する」といったように、年単位でバランスを取る視点を持てるとよいでしょう。

短期的に損得を比べるのではなく、少し長いスパンで調整していくことで、お互いの希望を尊重しやすくなります。

筆者自身の工夫

子どもが小さく手がかかるものの、「時間・スペース・お金」の3つを意識しながら、夫はトライアスロンやゴルフ、筆者はピラティスやネイルなど、それぞれ違う趣味を楽しむ工夫をしています。

時間は、ワンオペ育児の負担が少ない早朝や夜などの時間帯をできる限り選ぶようにしています。また、趣味の予定はGoogleカレンダーで共有し、夫が一日不在にした翌週は私が予定を入れるなど、交代しながらバランスを取っています。

スペースは、それぞれの趣味グッズを決めた場所に収めるルールを設けています。使用頻度の低いものは、期限を決めて実家に置いてもらう、必須のものではなければ処分するなど、定期的に整理しています。

お金は、基本的に独身時代の貯蓄やお小遣いの範囲で。会社員の夫は臨時のボーナスを、筆者はポイントやフリマサイトの収入などを追加して、それぞれ自由に楽しむようにしています。

大切にしているのは「我慢する」ことではなく、お互いが気持ちよく趣味を楽しめる方法を一緒に考えることです。

今回は「時間・スペース・お金」という3つの視点から、趣味にかけるお金を整理する工夫を紹介しました。長い人生を共に歩む夫婦だからこそ、趣味は不満の種ではなく、お互いの世界を広げるきっかけにしたいですね。

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