はじめに
ここ数年、投資情報に触れることがグンと増えました。投資を積極的に始めている人がいる一方で、興味があっても「やっぱり投資は怖い」と感じて、なかなか踏み出せない人も少なくありません。
実は、「投資が怖い」と感じる人には大きく3つのタイプがあります。自分がどのタイプかをチェックしてみて、対処法についても確認しましょう。
タイプ1. 「投資=ギャンブル」だと思い込んでいる
“投資”という言葉を聞くと、「それってギャンブルだよね?」と即座に思い込んでいるタイプです。ギャンブルとは、お金をかけて勝ち負けを争うもの。お金を得る人とお金を失う人、つまり「勝つ人」と「負ける人」がいます。プラスとマイナスの合計(サム)がゼロになる「ゼロサムゲーム」です。
実際には、手数料や運営側の利益が差し引かれるため、「マイナスサムゲーム」となります。つまり、確率的には損をする可能性が高いのです。資産形成には向かず、娯楽要素が高いでしょう。
同じく資産形成に向かないものに「投機」があります。「投資」と言葉が似ていて混同しやすいですが、投機は大きなリスクを取りながら売買を繰り返し、短期間で利益を得ようとする取引です。ハイリスクハイリターンなので、資産形成には向きません。
そして、「投資」とは、ギャンブルのように勝者と敗者に分かれるものではありません。A社の株を買って値上がりすれば、投資した人全員に利益が出ます。もちろん、値下がりすれば、損失が出ます。
投資とは、将来の成長に期待してお金を託すこと。投機のような短期的な勝負ではなく、時間をかけて中長期的なリターンを目指すのが特徴です。資産を持つことで、利子や配当金、株主優待といった利益も得られます。
ただし、元本保証がないため、一時期的に大きく損をする場合もありますが、損失が確定するのは値下がりしたときに焦って売ってしまう場合です。相場が下がった際は、売る時期ではなく逆に買う時期だととらえて、少しずつ投じていくのが「投資」なのです。
「投資は、ギャンブルのようで怖い」と感じている人は、少額で少しずつ、そして「中長期で利益を出すこと」を念頭におくとはじめやすいでしょう。
タイプ2. 過去に失敗した経験がある
投資が怖い人は、過去に失敗した経験がある人も多いです。自分自身の失敗のみならず、家族や友人など、身近な人が失敗をしているケースもあります。「投資をしなければ、あのお金があったのに…」と考えると、投資はよくないものだと思い込んでしまいます。
しかし、その失敗は、実は避けられるものだった可能性があります。タイプ1でお伝えしたように、実は「ギャンブル」や「投機」だったのかもしれません。
また、相場全体が大きく値下がりした際に、焦って全部売ってしまい、損を出してしまったのかもしれません。短期で判断せず、値下がりのチャンスととらえて追加投資などをしていれば、相場が回復した際に利益が出た可能性もあります。
2008年のリーマンショックでは、まだNISAの制度もなく、投資経験が少ない人も多かったためSNSでは阿鼻叫喚でした。しかし、相場は4年半ほどで回復しました。最近はAI投資の発展もあり、大幅下落の際にも人間の心理的なショックだけに引きずられず、相場の回復が早くなってきたように思います。
もし、失敗をした経験があっても、注意すべきポイントを押さえれば、次は成功する可能性も十分にあります。
今は月100円などの少額でも投資できる時代ですので、投資に興味があるようでしたら、再び試してみるのもいいでしょう。