はじめに

日銀が事実上の大株主となった企業

日本経済研究センターの調査によれば、日銀が間接的に株式を5%以上保有している企業は497社に上ると報告されています。日銀が事実上の株主となることに対し、「市場による経営監視機能が低下する」との懸念もありました。しかし、同機関の調査結果では、配当比率が高まるなど、コーポレート・ガバナンスにプラスの影響をもたらしたともされています。

では、日銀が間接保有する企業にはどのようなものがあるのでしょうか。

上位を占めるのは、アドバンテスト、TDK 、日東電工、コムシスホールディングス 、トレンドマイクロなどです。その他にも、東京エレクトロンやファーストリテイリングなど、日経平均の構成比率が高い企業が名を連ねています。これは、2010年のETF買い入れ開始時に、日経平均型を中心としていたことが主な要因です。


個人的に、日銀がどのような手段でETF、REITの処分を行うかを注視していました。今回のETFとREITの売却は、市場への影響が少ないように配慮された、ひとまずの方向性を示すものといえるでしょう。しかし、売却に100年以上かかるという長期的な計画によって、若い方への負担とならないことを切に祈ります。

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