はじめに

「心理的なリスク許容度」を考えないアドバイス

投資が怖いと思っている人に対して、「大丈夫、大丈夫!全然怖くない」「そうやって怖がっているからお金を増やせないんだよ」「初心者なら、とりあえず○○ファンドを買っておけばOK!」などと、相手の気持ちをはからずに、投資をすすめるアドバイスも見聞きします。

投資性商品は、値段が日々動きます。突然大きく上がることも、下がることもあります。値動きがあることに対して、「怖い」「お金が減ってしまう」とマイナスに感じるか、「面白い」「これを活かせば増やせる」とプラスに感じるかは、人によって大きく異なります。

資産が1億円あっても「投資で少しでもマイナスになるのは避けたい」と考える人もいれば、貯蓄が100万円でも「リスクを取っても長期で増やしたい」という人もいます。

リスクにどれだけ気持ちが耐えられるかという「心理的なリスク許容度」は、一人ひとり異なります。その人がこれまで育ってきた環境、考え方、経験値、その時の心境などによっても変わるでしょう。

心理的リスク許容度を超えて投資をして、ハラハラしてしまうことのないように、自分の場合はどう感じるか、ごく少額で投資を試して確認しておくのもよいでしょう。

中立的な情報を参考しよう

さまざまな人のアドバイスや体験談は身近に感じますし、リアルで大いに役立つものです。しかし、それらは情報が偏っている場合もあり、自分に100%当てはまるとは限りません。そのため、誰か一人からのアドバイスだけでなく、複数の情報を取り入れることが大切です。

おすすめは、中立的な立場から発信されている情報です。金融庁の公式サイトにある情報のほか、証券会社や銀行の初心者向けコンテンツ、金融リテラシー教育に関する書籍や資料などは、厳しいチェックを経て誤解のないように精査されている情報で、誰にとっても役立つはずです。

また、金融リテラシーの高い専門家の発信している書籍や記事なども参考にするとよいでしょう。さまざまな角度からのたくさんの情報を見ることで、普遍的で大切な要素をつかみやすくなるはずです。

自分にとって何が大切か、自分はどのように投資をしていったらよいかを考えながら、落ち着いて判断していきたいですね。

新NISA、自分に合った投資金額をお手軽に診断!マネーフォワードMEプレミアムサービス[by MoneyForward HOME]

この記事の感想を教えてください。