はじめに
子どもの成長を祝い、家族で記念の写真を残す七五三。いざ準備をはじめてみると「思っていたよりお金がかかる」と感じる方も多いのではないでしょうか。
撮影プラン、衣装レンタル、初穂料、アルバム制作など、一つひとつは数万円でも、気づけばトータル10万円を超えるケースもあります。「スタジオにすすめられるまま」「とりあえず一式セットで」と進めてしまうと、あとから後悔することもでてくるでしょう。
この記事では、2度の七五三を経験したファイナンシャルプランナーの立場から、“お任せ”ではなく「納得してお金を使う」ための考え方と選び方を紹介します。
七五三にかかる主な費用
七五三の費用は、「撮影」「衣装」「お参り」「アルバム・プリント」など、いくつかの要素で構成されています。
・撮影:スタジオ撮影・出張撮影・ロケーションフォトなどで1万円〜10万円以上
・衣装代:レンタルや購入などで1〜3万円前後(※撮影代に含まれる場合もあり)
・初穂料:神社によって5,000〜1万円前後
・その他:家族分の衣装や小物代、ヘアメイク代、写真のプリント代、アルバム代、食事会など
すべてを合わせると、トータルで数万円〜十数万円程度になることが一般的です。まずは、どんな項目にお金がかかるのかを把握しておくことが第一歩です。
撮影プランは“パターン”を知ると整理しやすい
七五三の撮影には、スタジオ撮影だけでなく、出張カメラマンによるロケーションフォトなど、さまざまな形があります。代表的なパターンを知っておくと、希望や予算に合わせて整理しやすくなります。
① 当日スタジオで前撮り+同行撮影
前撮りとお参りの撮影を同日にまとめるスタイル。衣装レンタルやヘアセットが1回で済む反面、拘束時間が長く、子どもの負担はやや大きめ。
② 前撮り+別日同行撮影(同スタジオ)
別日にスタジオスタッフが神社で撮影。写真の統一感が出やすい一方で、費用はやや高めに設定されているケースが多い。
③ 前撮り+別日ロケフォト(別カメラマン)
それぞれの写真の雰囲気を楽しめ、比較的費用も抑えやすい。衣装や着付けは自分で手配が必要。
④ ロケフォトのみ
スタジオ撮影を行わず、当日の出張撮影のみ。データ納品中心でシンプルに残せる。衣装や着付けを自分で手配する必要があるが、工夫次第で費用を抑えられる。
⑤ 前撮り+当日はセルフ撮影
前撮りだけプロに依頼し、当日は家族のカメラで撮影。前撮りを行ったスタジオで、当日分の衣装や着付けを手配できる場合もあります。費用を抑えながら、家族らしい写真を残せるスタイル。
⑥ 当日ご祈祷のみ(セルフ撮影)
撮影はスマホなどで行い、最小限の準備で実施するスタイル。衣装が手元にある場合は、着付けの手配と初穂料だけで済み、もっとも費用を抑えられる。
どの形が正解というわけではありません。
家族の予定や子どもの集中力、仕上がりの希望を踏まえて、「どの写真に重きを置くか」を決めるのがポイントです。