はじめに
小学校入学を控えると、多くの共働き家庭が直面する「小1の壁」。
1年生であれば、共働き家庭の子どもは公立学童にはほぼ入れるといわれています。しかし、エリアによっては2年生以降、公立学童に入りにくくなることをご存じでしょうか。
「急に放課後の居場所がなくなる」──そんな不安を減らすために、今から準備できる選択肢のひとつが「民間学童」です。
今回は、年長ママである筆者が実際に体験した“早めの慣らし利用”のメリットや、民間学童の費用感・特徴についてお伝えします。
小1の壁ってなに? 共働き家庭に訪れる見えないハードル
「小1の壁」とは、小学校入学をきっかけに、親の働き方や生活のリズムに大きな影響が出ることを指します。
保育園時代は、夕方遅くまででも安心して子どもの居場所を確保できました。しかし、小学校に入ると特に低学年は授業が早く終わるため、親の仕事が終わっていない「放課後の時間をどう過ごすか」を考えなければなりません。筆者の住む都内のあるエリアでは、1年生の子どもなら、共働き家庭はほぼ公立学童に入れます。
しかし、2年生以降は一気に狭き門に。加点方式の選考(就労時間、ひとり親、心身障害など)で順位が決まり、よほど条件が揃わない限り継続は難しいのが現実です。つまり「入学時は安心」でも、「1年生以降、低学年のうちの居場所をどう確保するか」が親にとって大きな課題となります。
公立学童の現実と課題
公立学童は月数千円程度と安価で、共働き家庭にとっては大きな味方です。しかし実際に利用しているママたちからは「便利だけれど制約も多い」という声をよく耳にします。
例えば──
・夏休みや冬休みはお弁当持参が必須で、開所時間も短め
・習い事への直接送迎がなく、親が動く必要がある
・人数に対して大人の配置が少なく、宿題のサポートに限界がある
・2年生以降の継続には一定の加点が必要で、安定して通えるとは限らない
こうした現実を知ると、公立学童の席を確保できたとしても、習い事との兼ね合いや、日々の宿題のフォロー、2年生以降どうするかという悩みが大きくなるのも無理はありません。
民間学童という選択肢と、年長からの慣らし利用
そこで注目されているのが「民間学童」です。公立学童のように低価格ではありませんが、その分サービスが充実しています。
・習い事一体型(オールイングリッシュ、理科の実験、運動、プログラミングなど)
・学校や習い事までの送迎オプション
・長期休暇中のランチ提供
・最大21~22時頃まで延長可能
・宿題サポート付き
これらは共働き家庭にとって大きな安心につながります。また、民間学童は年長からスポット利用できる施設が多いことも特徴です。
筆者の子どもも現在年長で、来年に小学校入学を控えています。正直、初めて「1日民間学童体験に行ってみよう」と伝えたときはすごく渋られました。ところが実際に夕方迎えに行くと──「楽しかった!また来たい!」と笑顔で報告してきたのです。その姿を見て「年長のうちからスポット利用を始めて慣らしておこう」と決心しました。
就学後にいきなり新しい環境へ長時間預けるよりも、学童だけでも事前に慣れていた方が子どもも安心し、親も余計な不安を抱えずに済みます。放課後を「楽しい時間」に変える工夫として、年長からの慣らし利用は大きな意味があるのです。