はじめに

「保険料はできるだけ抑えたい」「難しい保障内容は苦手」という人に人気なのが、県民共済をはじめとする「共済保険」です。テレビCMや郵便局などで目にしたことがある人も多いでしょう。加入手続きが簡単で、月1,000円前後から入れる手軽さが魅力ですが、民間保険とは仕組みや保障内容が異なります。共済保険の特徴と加入時の注意点を整理してみます。


共済とは相互扶助(助け合い)

共済は、営利を目的とする民間保険会社とは異なり、「相互扶助(助け合い)」の考え方で運営されています。

県民共済を例にすると、都道府県ごとに運営母体があり、加入できるのは原則としてその都道府県に住んでいる人や勤務している人です。民間保険会社のように株主への配当がないため、事業運営で余剰金が出ると「割戻金」として加入者に返されるのが特徴です。

このため、保険料(共済掛金)は比較的割安です。たとえば県民共済の「総合保障1型」は月1,000円で入院、通院、後遺障害、死亡・重度障害など幅広い保障がついており、家計への負担を抑えつつ最低限の備えができます。

また月2,000円で保障が1型の2倍になる「総合保障2型」や、同じ月2,000円でも死亡保障を抑えて入院を手厚くし、手術や先進医療までカバーした「入院保障2型」などもあり、加入者の意向に合わせていくつかの選択肢があります。

シンプルでわかりやすい保障内容

共済の魅力は「誰にでもわかりやすい」シンプルさです。商品数が少なく、プランも明確。保障内容が一目で把握できるため、保険に詳しくない人でも選びやすい点が評価されています。

民間の生命保険の保険料は、年齢1歳刻みで変わるのに対し、0歳から17歳、18歳から64歳、65歳以降のような大きな括りで加入コースが変わります。保障内容は変わりますが、保険料は1,000円、2,000円のように変わらないのが特徴です。

また、医師の診査を受けずに、告知書のみで申込ができる手軽さも人気のようです。さらに、毎年の決算で剰余金が出ると「割戻金」が支払われることがあります。割戻金があることで、「実質的に保険料がさらに安くなる」と感じる人も多いようです。

保険料を払いすぎていませんか? お金のプロがあなたにあった保険を診断[by MoneyForward HOME]