はじめに

米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイは、2025年7~9月期に、グーグルの親会社アルファベットの議決権があるA種株を新たに1784万株取得したことが判明しました。これは、11月14日に米証券取引委員会(SEC)に提出された四半期の保有有価証券報告書で明らかになりました。

バフェット氏の投資戦略は、市場で過小評価されている優良企業の株を割安な価格で買い、長期的に保有し続ける「バリュー投資」を基本としています。保有額ベースで上位5銘柄はアップル、アメリカン・エキスプレス、バンク・オブ・アメリカ、コカ・コーラ、シェブロンで、これら上位5銘柄のみで全体の約70%を占めています。

こうした「バリュー投資」を掲げるバフェット氏が、成長著しい巨大テック企業であるアルファベットに新規投資したことは、市場の大きな関心を集めています。


アルファベット投資の背景:AI分野での躍進

アルファベットは、世界的な検索エンジンGoogleを傘下に持つ多国籍テクノロジー持株会社です。Googleマップ、YouTube、そして近年注力している生成AIなど、多岐にわたるサービスを展開しています。

特に最近注目を集めているのが、最新の人工知能(AI)モデル「Gemini(ジェミニ)3」です。同モデルは、テキスト、画像、動画、音声などの複数の情報を統合して同時に処理でき、複雑な問題に対する専門家レベルの推論能力を発揮するとされています。

アルファベットの株価は堅調に推移しており、10月中旬以降はAIへの期待感から大きく上昇しています。最近では、競合のメタ・プラットフォームズがグーグルが独自開発したAI半導体「TPU」の購入に関心を示しているとの報道もあり、AI領域における同社の技術力と市場への影響力が高まっています。

バフェット氏の今回の投資は、アルファベットが持つAI分野での将来性を見据えた動きである可能性が高いと市場では受け止められています。

その他の主要な売買動向

今回の四半期報告書では、アルファベット以外にも複数の銘柄で売買が行われました。

購入した主な銘柄

チャブ(Chubb): 損害保険会社のチャブを430万株買い増ししました。同社は54の国と地域で事業を展開する世界最大級の損害保険会社です。2025年第3四半期(7-9月)は売上高が前年同期比7%増の148億ドル、純利益は同21%増の28億ドルでした。

レナー(Lennar): 米住宅建設大手のレナー株を、6月末比で0.03%増となる723万株保有しています。同社は、1954年創業し、一戸建て住宅の建設・販売、住宅地の開発、住宅ローンを提供しています。2025年度第3四半期(6-8月)は売上高6%減の88.1億ドル、純利益49%減の5.90億ドルとなりました。減収減益でしたが、直近は米国の利下げ期待から株価は上昇傾向にあります。

シリウスXMホールディングス(Sirius XM Holdings): 北米を拠点とする定額制オーディオ・エンターテインメント会社のシリウスXMホールディングス株も買い増ししています。バークシャーは同社の筆頭株主となっています。

売却した主な銘柄

アップル(Apple): アップル株を約15%減らし、2期連続の減少となりました。しかし、アップル株は依然としてバークシャーの株式ポートフォリオ全体の約25%を占める最大保有銘柄です。

バンク・オブ・アメリカ(Bank of America): バンク・オブ・アメリカ株も3,720万株を売却しました。

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